Blog


新しい取組のブログ

このページは、山佐木材の技術開発や新商品など「新しい取り組み」に分類されたブログをまとめたページです。

★過去のブログについてはカテゴリー別に掲載しております。

お知らせ社長ブログ/新しい取組/完成物件現場社内行事肝付町参加報告その他

「鹿児島県SDGs登録事業者」に登録されました!

 

 この度山佐木材株式会社は、令和6年1月23日付で鹿児島県が募集している「鹿児島県SDGs登録事業者」に登録されました。

 

 当社は「国産材の用途拡大」という経営理念のもとに鹿児島県に産する国産材、特に杉材にこだわって木材産業・木材建築事業を継承・発展させることにより、森林資源の有効活用を通した循環型社会の構築と地域経済への波及並びに持続可能な未来の実現に向けて活動を展開し、SDGs目標の達成を目指します。

<SDGs 達成に向けての重点的な取組み及び指標> 様式第1号(外部サイトリンク)

https://www.pref.kagoshima.jp/ac11/sdgs/documents/110717_20240115182924-1.pdf

 

<SDGs 達成に向けた取組チェックリスト>様式第2号(外部サイトリンク)

https://www.pref.kagoshima.jp/ac11/sdgs/documents/110717_20240115182945-1.pdf

 

鹿児島県SDGs登録制度 第2回登録事業者/鹿児島県ホームページ(外部サイトリンク)

https://www.pref.kagoshima.jp/ac11/sdgs/2.html

 

鹿児島県SDGs登録制度とは

 SDGsに積極的に取組む企業等を登録し、当該企業等の取組みの「見える化」を行い、広く情報発信をすることで、当該企業等の更なる取組を促進するとともに、自発的な取組を県内に広げていくことを目的として、鹿児島県が募集しているものです。

 

SDGsとは

 持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のことで、2015年9月の国連サミットで採択された2030年までの国際目標です。

 「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」という誓いのもと、人間、地球及び繁栄のための行動計画として、「貧困」「健康と福祉」「教育」「働きがい」「気候変動」など

17の目標と169のターゲットで構成されています。

 SDGsは発展途上国のみならず先進国自身が取り組むユニバーサルなものであり、日本でも積極的に取り組まれています。

交通安全・防犯「ながら見守り活動」協力事業所に認定されました

 

 この度、肝付警察署様より当社が所属する肝付地区安全運転管理協議会の会員事業所が交通安全・防犯「ながら見守り活動」協力事業所に認定され、12月13日に肝付警察署にて認定証とマグネットシートの交付を受けました。

※「ながら見守り活動」とは、日常の業務を行い「ながら」、防犯の視点を持って見守る活動のことです。

 


 「交通安全・防犯ながら見守り活動中」マグネットシートを社有車に貼り付けました。蛍光色で良く目立ちます!

 私たち会員事業所が一体となり、日常の業務を通じて防犯の視点を持ちながら地域の子供や高齢者の安全を見守る「ながら見守り活動」を推進いたします。

(戸口田)

「宮崎銀行ふるさと振興助成事業」表彰式

 令和5年3月9日、宮崎観光ホテルにて「宮崎銀行ふるさと振興助成事業」表彰式が執り行われました。弊社を含め宮崎・鹿児島両県の13社が表彰を受けました。

 この宮崎銀行ふるさと振興助成事業とは、宮崎銀行様が地域産業の開発と振興に貢献することを目的として設立し、「産業開発部門」「地方創生部門」「ベンチャー企業部門」「学術研究部門」の4部門で助成を行っております。

  今回、第41回目の助成先として弊社が「産業開発部門」の『国産材を使ったCLTの開発・製造・設計・施工』で表彰を受けることとなりました。

 これからも国産材を使ったCLTの開発・製造・設計・施工を一体的に取り組み、地域における産業の担い手として活躍してゆく所存であります。 

(森田)


鹿児島県「建築物木材利用促進協定」締結式

  令和5年1月17日、鹿児島県庁18階かごゆいテラスにて、鹿児島県と山佐グル-プ+山佐木材㈱という山佐5社との間で「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」に基づいた県内初となる「建築物木材利用促進協定」締結式が執り行われました。同時に鹿児島県と一般社団法人鹿児島県林材協会連合会との締結による今回2団体であります。

 

 この建築物木材利用促進協定とは、協定を結ぶ私共と県との協働・連携により木材の利用促進するために、民間建築物において鹿児島県内にて産する木材(かごしま材等)をさらに利用拡大することを目的としております。

 また連携強化を図る私達山佐5社は、建築物へのかごしま材を中心とした地域材の利用に向けて、林業経営、人材育成、木材供給・利用において連携を図りつつ一体的に取り組み、地域における森林資源の持続可能性を確保しながら、2050年カーボンニュートラル実現に貢献したいと考えております。

 (有馬) 

 

参考までに山佐5社を紹介しますと

○山佐林業株式会社 

森林の管理放棄や伐採後再造林率の低位などの社会課題の解決と、木材安定供給体制と持続的循環的な林業経営を目指す。

 

○合同会社絆工房ヤマサ

伝統的な大工技能について時代に即した育成の在り方を融合させ、人材育成体制を構築し、新規入職者を毎年雇用し、大工技能者基盤の維持に貢献することを目指す。

 

○ヤマサハウス株式会社

鹿児島県の気候等の地域特性を十分に踏まえ、住む人が心も体も健康に世代を超えて価値をつなぐ住まいの供給を行うこととし、かごしま材を中心に地域材を積極的に活用した「かごしま木の家」について年間200棟以上の供給を目指す。

 

○山佐木材株式会社

木造建築工事の施工にあたり、その材料となる原木調達において、鹿児島県産材を積極的に使用し、住宅用部材の供給はもとより、新たな木質材料の供給及び施工サービスの提供、CLT工法等の研究開発・実用化を通じた非木造建築物の木造化に関する目指す。

 

○山佐産業株式会社

非住宅分野の建築にあたり、建築主に対して、木造建築物の可能性検討および提案を積極的に行うともに適切な林業経営を支える林道等のインフラ整備において、地域における担い手の役割を目指す。

 

  

左から山佐産業の門田社長、ヤマサハウスの森社長、山佐林業・絆工房ヤマサの佐々木社長、山佐木材の有馬社長
左から山佐産業の門田社長、ヤマサハウスの森社長、山佐林業・絆工房ヤマサの佐々木社長、山佐木材の有馬社長

 

締結式が行われた「かごゆいテラス」には「東京2020オリンピック・パラリンピック」の「選手村ビレッジプラザ」に使用されていた鹿児島県産CLTが再利用されています

詳細はこちら

 

「福岡営業所」開設のお知らせ

 

九州・沖縄の情報や技術・研究等が集中する福岡市に営業所を開設致しました。

これまで東京出張所や熊本営業所を拠点に営業活動していましたが、

3年ほど前に閉所し、鹿児島からの情報提供のみとなっておりました。

 

福岡営業所を開設することで、タイムリーに情報交換に繋げられることや提案活動にも幅が生まれ、

より一層の繋がりや安心をご提供出来るものと期待しているところです。

 

熊本県出身の宇田(うだ)が常駐することになっていますので、木材料や木質構造等について

ご質問やご不明な点、ご確認したことなどが有りましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

所  在  地 〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉2丁目3-16 紙久ビル402号室 

電話番号 092-600-9310

F  A  X 092-600-9311

 

(山佐木材株式会社 営業部一同)

0 コメント

「福岡営業所」開設について

 

平素は格別のご愛顧を賜り厚くお礼申し上げます。

 

熊本震災以降、長らく閉所しておりました「熊本営業所」の代わりとして

福岡市中央区に「福岡営業所」を再出発する運びとなりました。

 

これまでお問合せ頂きながらも、なかなか伺えなかったお客様へのご挨拶や、全国のお客様へ、

より一層迅速にご対応できるよう努めて参ります。

 

2022年10月1日の開所を目指して、現在準備を進めておりますが、

詳細をお知らせできるようになりましたら改めてご案内いたします。

 

今後とも変わらぬご愛顧ならびにお引き立てを賜りますよう願い申し上げます。

 

(山佐木材株式会社 営業部一同)


今年度も台北国際建築建材展に出展しました

 新年明けましておめでとうございます。この年末年始は久々に帰省ラッシュなどの人の大移動がありました。「2年ぶりの帰省」といった話もよく聞こえてきました。ご家族、ご親戚、地元の友人との親交の大事さを改めて感じられたお正月だったように思います。しかし、いよいよ2022年は本格的な景気回復基調か、、と新年の期待を抱いている矢先のオミクロン株。ただ、今回は全く初めてのことではありませんので、三密を避ける等の基本動作を軸に冷静に対応していければと思います。感染拡大回避、医療機関ひっ迫を避けるためにも、引き続き一人一人が感染予防の取組を心掛けて参りましょう。

 

 さて、そのような状況の中ではありますが、当社では一昨年より台湾でのCLT案件や展示会出展にチャレンジしています。

 

昨年度の展示会の様子はこちら。

★メールマガジン>第84号(2021/1/29)>部室長挨拶

 

 コロナの状況もあり、なかなか海外への渡航ができない状況は続いていますが、台湾・則廷建設有限公司様のご支援、ご協力を頂きながら取り組んで参りました。そして今年度も先方様に現地でのサポートをいただき、2021年12月9日(木)~12日(日)の「台北国際建築建材展」に出展いたしました。台湾・則廷建設有限公司様にはこの場を借りて心より御礼申し上げます。また、鹿児島県産材輸出促進協議会様、日本木材輸出振興協会様にもご支援を頂きました。重ねて御礼申し上げます。

https://www.taipeibex.com.tw/TBS/ja_JP/index.php

 

 今年度の来場者はオンライン登録も含めて61,656人とのこと、2019年62,195人、2020年77,842人から微減傾向ではありますが、それでも現地の設計事務所、建築士事務所、建設会社、学術研究機関を中心に、製品説明や動画展示、パネル展示、多数のチラシ配布をすることができました。

 

 現地では建築士を中心に規格寸法や強度、接合・仕口の方法、施工方法など、多くのご質問を頂きました。いただいた内容にお応えしながら日本のCLT、国産材をしっかりお届けしていけるよう努力して参りたいと思います。


 

 以上、台北国際建築建材展出展のご紹介でした。

 引き続き新型コロナの中の予断を許さない状況が続きますが、海外市場や新たな製品開発にチャレンジして参ります。本年も山佐木材をご愛顧、ご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

(総務経理部長 新永智士)

 

CLT補助事業 第一回委員会@ZOOM

 

 当社では国産材の需要拡大を目指してCLTに関する研究開発を続けておりますが、木構造振興(株)に申請した提案が今年度の補助事業に採択され、第一回目の委員会を開催することになりました。

(事業名「令和元年度合板・製材・集成材国際競争力強化・輸出促進対策のうちCLT建築実証支援事業のうちCLT等木質建築部材技術開発・普及事業」)

 

 委員長は「超高層ビルに木材を使用する研究会」の会長でもある稲田顧問です。

 森林総合研究所様、福岡大学様、鹿児島県工業技術センター様、ならびに委員の皆様のご協力、ご指導をいただきながら、柱梁鉄骨造・CLT床構造のビル型建物向けに、CLTを用いた制震壁システムの開発を行います。 

 

 今回はコロナ禍の中ということもあり、ZOOMを使ってのオンライン開催といたしました。 委員長の稲田顧問も自宅からの参加でした。

 委員の皆様、大変お忙しいにもかかわらず、出席率100%で開催することができ、貴重なご意見を頂戴することが出来ました。

 ご意見を受けまして、これから各種実験をしていく予定です。成果についてはメルマガでもお知らせしたいと思います。

(事務局)

委員会の様子
委員会の様子

0 コメント

超高層ビルに木材を使用する研究会:第7回総会および記念シンポジウム

 

 10月19日(土)、当社が事務局をつとめる「超高層ビルに木材を使用する研究会」の第7回総会、記念シンポジウムが下記のとおり福岡で開催されましたので、ご報告いたします。 

■日時:10月19日(土)13:15~

■場所:電気ビル本館 地下2階7号会議室

    〒810-0004 福岡市中央区渡辺通2丁目1番82号

■主催:超高層ビルに木材を使用する研究会(https://tyoukousoumokuzai.jimdo.com/

■内容

(1)13:15~13:45 総会

(2)14:00~14:10 シンポジウム開会挨拶

(3)14:05~15:00 特別講演

          「CLTの抱える課題と今後の展開」

             京都大学生存圏研究所教授 五十田 博氏

 (4)15:00~17:30 パネルディスカッション

          「進化する建築・進化する木質構造-CLTの課題と今後の展開-

 (5)18:00~20:00 意見交換会 「大名やぶれかぶれ渡辺通り店」

 

 

■ 第7回定時総会

 研究会の定時総会は、シンポジウムの前に開催され、全議案が承認されました。

 設立7年目を迎え、法人会員25社、個人会員40名となりました。

 研究会に興味があられる方は、入会歓迎いたします。研究会ホームページ 

 

■記念シンポジウム

進化する建築・進化する木質構造 -CLTの課題と今後の展開-

 

■ 特別講演「CLTの抱える課題と今後の展開」

京都大学生存圏研究所教授 五十田 博氏) 

 今回は京都大学の五十田先生に、基調講演をお願いしました。

 海外の事例紹介、そして日本の状況、告示や耐火規定等の改定などを踏まえ、今CLT建築はどのような課題を抱えているか、また今後どのような展開が期待できるかについてお話をいただきました。

 

■ パネルディスカッション

 基調講演のあと、稲田会長をコーディネーターとして、パネルディスカッションが行われました。

 ディスカッションの前に、お一人ずつご発表いただきました。

 

「林野庁補助事業へのこれまでの取り組みと今後

超高層ビルに木材を使用する研究会会長

 稲田 達夫氏

 

 稲田会長からは、これまでの林野庁委託事業・補助事業における取り組み紹介、そして今年度の取り組もうとしている床専用CLTパネルの開発状況について紹介されました。



 

「山佐木材DOL実験棟の設計と建設」

 山佐木材株式会社 技術開発室長

桐野 昭寛氏

 

 弊社・技術開発室より、山佐木材工場内に建設したCLTによる実験棟の紹介が行われました。接合には平成30年度林野庁補助事業で開発したラグスクリューボルトを使用するなど、コスト削減を意識しています。



 

「CLT床2時間耐火被覆技術について」

   旭化成建材株式会社 材料技術グループ長

早乙女 一美氏

 

 早乙女様からは、CLT床の耐火被覆について、これまでの耐火試験から得られた結果と仕様を紹介いただきました。また松尾建設様工事により得られた重量面、施工面の課題についての検討状況についてもご紹介いただきました。



 

「建設現場におけるロボット等の活用」

    清水建設株式会社 生産計画技術部主査

中島 忠大氏

 

 中島様からは、建設現場の課題を解決するためのロボット開発状況を、実際のロボットの動画をもとにご紹介いただきました。連装ビス打ち機など既に現場で活用がはじまっているものもあり、今後の展開が期待される内容でした。



パネルディスカッションの様子(左から稲田会長、五十田先生(京都大学)、早乙女氏(旭化成建材)、中島氏(清水建設)、桐野氏(山佐木材))


 

 この研究会は、必ず懇親会もセットで開催され、非常に高い出席率になる特徴がありますが、今回も懇親会の方が先に定員に達し、賑やかに開催されました。

  ご参加いただいた皆様、手伝っていただいた皆様、ご協力、誠にありがとうございました。 

(事務局 佐々木 真理)


0 コメント

「日本の木材活用リレー ~みんなで作ろう選手村ビレッジプラザ~」かごしま材出発式

 

 8月5日(月)10:40から、弊社下住工場のCLT加工棟前において、主催 鹿児島県様、共催 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会様による「日本の木材活用リレー ~みんなで作ろう選手村ビレッジプラザ~」かごしま材出発式が開催されました。

 

 

 この10tトラックに載せて出発する「かごしま材」は、県有林から伐採された木材を弊社で製材加工したCLTと集成材(約10m3、63本)で、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会選手村ビレッジプラザの床材と外構材の一部として使用されることになっています。

 

 

 鹿児島県環境林務部長様、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会場整備局長様よりご挨拶のあと、ご来賓を含めたテープカットをいただき、賑々しく送り出されました。

 

 

 木材は、台風の影響でフェリーを使えず、高速道路をひた走り、予定通り8月7日10時30分に東京都中央区晴海4丁目の工事現場に到着。現場での受入検査も無事完了したとの通知を受けました。

 

 鹿児島県かごしま材振興課様、鹿児島県木材組合連合会様のご指導に、そして県産材の伐採・運搬、CLTへの県名印字、東京までの運送にあたっていただいた業者の皆様のご協力に、心より感謝申し上げます。

(取締役 前田和浩)

 

CLTカタログを作りました

CLTの拡販を目的としてカタログを作りましたので、お知らせいたします。

 

<目次>

1. CLTとは

2. CLTの製造・加工

3. 日本の森林資源

4. CLTの使用について

5. 建築事例(海外のCLT建築、国内のCLT建築、当社のCLT建築事例)

6. CLT建築の推進

7. CLTを用いた建築物の一般的な設計方法等の策定

8. 当社のCLT関連研究開発

 

全60ページのカタログです。

カタログのご要望につきましては、当社・営業部(吉松、小城、宇田)までご連絡ください。

3 コメント

WOOD コレクション『モクコレ2019』に初出展しました

 

 こんにちは。CLT部の西牧(にしまき)です。

1月29日火曜日と30日水曜日の二日間 東京ビッグサイトで開催されました東京都主催の『モクコレ2019』に初出展して参りました。

 

 モクコレは日本各地の地域材を活用した建材や家具などの製品を、東京での木材利用の拡大を目指し開催されている展示会で、今回は40都道府県が参加し各地域を代表する木製品が数多く並べられ、会場は終始大盛況でした。

 

 私共は鹿児島県チームとして、鹿児島県木材協会連合会様主導の下、奥建具様(家具・建具)、クリスタル鹿児島様(不燃注入木材)、黒松製材建設様(住宅メーカー)、さつまファインウッド様(国産2×4材製造)、ドリーミー大和様(造作材メーカー)と一緒に鹿児島の優秀な木材を一生懸命PRして参りました。

 

 会場が東京ということもあり、今回は弊社の強みである大型木構造体のモックアップは実現出来ませんでしたが、CLTやSAMURAI集成材等の模型やサンプル、パネル展示などを行い、ご来場いただきました方々に大変多くご興味を持って頂きました。

 

 

 一日目(29日)の開会式では、東京都の小池都知事も出席され、大都市東京での木材需要の拡大について発言され、今後の木材業界の大きな期待を膨らませつつ、身の引き締まる思いで2日間の展示会をしっかりとPR致しました。 

 

 

ご来場して頂きました皆様、各ブースのご担当者の皆様、また主催されました関係者の皆様、

本当にありがとうございました。 

  

(CLT部 西牧)

0 コメント

『アイラブホームフェア2019』に初出展しました

 

 こんにちは。CLT部の西牧(にしまき)です。

 1月19日(土)と20日(日)の二日間、マリンメッセ福岡で開催されました、越智産業様主催の『アイラブホームフェア2019』に初めて出展して参りました。

 

 今回の弊社展示内容は、CLTをメインとした接合部模型と、鉄骨構造高層ビルの床にCLTを採用した1/15スケールの構造模型を展示し、PR致しました。

 

 展示会は大盛況で、弊社ブースにも数多くの方に足を運んでいただき、CLTや木材産業の新たな可能性に

ついて色々なお話を頂きました。

 

 

 地元九州ということもあり、木材産業の皆様からはたくさんの言葉を頂きましたが、中でも『九州を代表して頑張れ』などの励ましの言葉も頂、うれしくもあり身の引き締まる思いで今後も邁進してまいります。

 

 ご来場して頂きました皆様、各ブースのご担当者の皆様、また主催されました越智産業株式会社の皆様、本当にありがとうございました。

  

(CLT部 西牧)

0 コメント

超高層ビルに木材を使用する研究会:第6回総会および記念シンポジウム

 

 10月12日(金)、当社が事務局をつとめる「超高層ビルに木材を使用する研究会」の第6回総会、記念シンポジウムが下記のとおり福岡で開催されましたので、ご報告いたします。 

■日時:10月12日(金)13:15~

■場所:TKP博多駅筑紫口ビジネスセンター701会議室

■内容

(1)13:15~13:45 超高層ビルに木材を使用する研究会 定時総会

(2)14:00~14:10 シンポジウム開会、主催者挨拶

(3)14:10~15:00 基調講演

 <基調講演>「世界の動向 環境・木造・森林」

             京都大学大学院建築学専攻助教 小見山 陽介氏

 (4)15:10~17:30 パネルディスカッション

        「大規模ビル型建物への木材の活用促進に向けての道筋-建設コスト削減と需要拡大-

 (5)18:00~20:00 意見交換会 博多炉端「野が海」

 

■ 第6回定時総会

 研究会の定時総会は、シンポジウムの前に開催され、全議案が承認されました。

 設立6年目を迎え、法人会員25社、個人会員46名となりました。

 

■記念シンポジウム

「大規模ビル型建物への木材の活用促進に向けての道筋 -建設コスト削減と需要拡大-」

 

小見山先生の名刺裏の似顔絵、似てます!
小見山先生の名刺裏の似顔絵、似てます!

■ 基調講演「世界の動向 環境・木造・森林」

(京都大学大学院建築学専攻 助教 小見山 陽介氏)

 

 今回は京都大学の小見山陽介先生に、基調講演をお願いしました。

 東京大学大学院を修了され、ロンドンの設計事務所勤務のご経験をもつ36歳の若き建築家として評判の先生です。

 海外の事例や、ご自身がデザイン監修として携われた「松尾建設本店新社屋」の事例から、「なぜCLTが採用されたのか?」を中心にお話いただきました。

 

■ パネルディスカッション

 基調講演のあと、稲田会長をコーディネーターとして、パネルディスカッションが行われました。

 ディスカッションの前に、お一人ずつご発表いただきました。

 

「大規模ビル型建物への木材の積極活用に向けて

超高層ビルに木材を使用する研究会会長

 稲田 達夫氏

 

 今回のディスカッションは、コスト削減を一つのテーマとしており、建設費のコストダウンや、CLTそのもののコストダウンなど、現在林野庁の補助事業等で取り組んでいる方法などが紹介されました。



 

「鉄骨梁とCLT床の接合方法の改良について」

 福岡大学工学部建築学科

助教 倉富 洋氏

 

 倉富先生からは、鉄骨梁とCLTの接合方法について、これまで研究会で実施してきたスタッドボルトとエポキシ樹脂による接合方法と、新たにLSBと高力ボルトを用いた接合方法の実験結果が紹介されました。



 

「CLTを用いた事務所建築事例」

     株式会社 大匠建設   

代表取締役社長 井上 真一氏

 

 井上社長は、実際に自社事務所にCLT工法を採用されましたが、施工計画から完成までの工程説明、実際にオフィスとして使用している感想などお話くださいました。



 

「CLTを用いた集合住宅事例」

    株式会社 センチュリーハウス

代表取締役社長 加治木 百年氏

 

 加治木社長は3階建の共同住宅をCLT工法で建設されましたが、施工は簡単であったとの感想と、CLTの需要拡大にはコスト削減を徹底的に研究するべきとのことで、共同住宅で実際にかかった金額を開示してお話くださいました。



 

「大型ビルの可能性」

      三菱地所株式会社

住宅業務企画部CLTユニット

 主事 海老澤 渉氏

 

 海老澤様からは三菱地所CLTユニットの取り組み、また現在宮城県仙台市に建築中の「(仮称)泉区高森2丁目プロジェクト」(木造+鉄骨造、10階建)について詳細に紹介いただきました。



パネルディスカッションの様子(右から稲田会長、井上社長(大匠建設)、海老澤氏(三菱地所)、倉富先生(福岡大学)、小見山先生(京都大学)、加治木社長(センチュリーハウス))

 

 この研究会は、必ず懇親会もセットで開催され、非常に高い出席率になる特徴がありますが、今回は懇親会の方が先に定員に達し、賑やかに開催されました。

新会員の紹介
新会員の紹介
締めは塩屋先生
締めは塩屋先生

 

 ご参加いただいた皆様、手伝っていただいた皆様、ご協力誠にありがとうございました。

 研究会に興味があられる方は、入会歓迎いたします。研究会ホームページ 

(事務局 佐々木 真理)


★当日配布した資料をこちらからダウンロードいただけます。

ダウンロード
シンポジウム資料
超高層木材研究会シンポジウム資料.pdf
PDFファイル 39.6 MB


0 コメント

新洋建材フェスタ2018@沖縄に参加しました

 

いつもお世話になっております。

CLT部の西牧です。

 

 9月7日(金)・8日(土)の2日間、沖縄コンベンションセンターで開催されました「新洋建材フェスタ2018」に、宮崎県の吉田産業様のブースを間借りして、弊社のCLTを一部展示させて頂きましたのでご報告します。

 


 

 近年、沖縄ではコンクリート造から木造への意識が高まっていると聞いてはいましたが、今回 吉田産業様のブースの木構造物の展示には、かなり多くのクリエイターの方々に興味を持ってご来場頂きました。木造建築並びにCLTにつきまして熱心に見学・ご質問を頂き、これからの沖縄の木造建築に少しでもお力になれるようPRいたしました。

 

 私にとって沖縄の展示会は初めてで、巷での木造ブームの話をご来場いただきました方々の熱意で実感することが出来、今までの中低層コンクリート造建築物に関しましては、今後CLTの使用による木造または混構造建築へ、あまり抵抗なく変わって行けるのではないかと感じました。

 

 

 また7日の夜には 出展業者含め150名程の盛大な懇親会が開かれ、建築に関わる色々な分野の方々と意見交換並びに親睦を深めることが出来、大変楽しく過ごすことが出来ました。

 今回ご来場頂きました皆様、出展業者の皆さま、また主催の株式会社新洋の皆さま、このような機会を頂き、CLTをPR出来ましたことに深く御礼申し上げます。

 

 沖縄コンベンションセンターのすぐ横に素敵なビーチ(宜野湾トロピカルビーチ)が広がっておりましたが、足すら浸ける暇なく慌ただしく終わってしまいました。次回訪れるチャンスがあれば時間の余裕と水着をしっかりと持って挑みたいと思います。(涙)

(CLT部 西牧)

CLT補助事業 第一回委員会@新橋

久しぶりに東京に行ってきました。

林野庁に申請した提案が今年度の補助事業に採択され、第一回目の委員会を開催することになったためです。

(事業名「CLT等新たな木質建築部材利用促進・定着事業のうち新たな製品・技術の開発」)

 

6月26日(火)、東京は晴天で30度を超える暑さ、当社が契約している「ビステーション新橋」という新橋駅ビル内の会議室で実施しました。

委員会の様子
委員会の様子

 

 委員長は「超高層ビルに木材を使用する研究会」の会長でもある稲田顧問です。これまで取り組んできている「鋼構造オフィスビル床のCLT化」について、更なるコストダウン、施工性を目指して、主に鉄骨とCLT床の新接合法の開発、CLT床相互の新接合法の開発、新耐火被覆方法の開発を行います。

 

 委員の皆様、大変お忙しいにもかかわらず、驚くべき出席率で開催することができ、貴重なご意見を頂戴することが出来ました。これから1年をかけて、構造実験、耐火実験をしていく予定です。成果についてはメルマガでもお知らせしたいと思います。

(事務局)


(おまけ)

現在、六本木の森美術館で開催されている「建築の日本展」にも行ってきました。

展示の一番最初が「可能性としての木造」となっていて、おお!と思いました。

有名な建築の模型や図面が多数展示されており、多くの建築に触れることができます。


 

「建築の日本展」の券に「スカイデッキ無料券」というものがついていたので、展望台かな~と何気なく入場しようとしたら・・・スタッフの方に「カメラと携帯以外は全てコインロッカーに預けてください。熱中症防止のため、飲み物をお持ちでしたら飲んでからロッカーに預けてください」と言われて、え?何事??となりながら進むと、何やら専用のエレベーターに乗って、行き着いた先は・・・

 

六本木ヒルズの屋上でした!

屋上のヘリポート
屋上のヘリポート

 

眺めよかったです!

テレビ取材(MBCふるさとかごしま)

 

当社のCLT部が、テレビの取材を受けました。

  • 番組名:MBCふるさとかごしま
  • 放送予定:5月26日(土)11:15~11:30
  • (再放送 5月29日(火)深夜 01:45~ 2:00)
  • 放送局:MBC南日本放送
  • タイトル:拡げよう!かごしま材

※テレビ放送は鹿児島のみですが、MBCホームページで5月27日から1年間視聴可能となるそうです

https://blogs.mbc.co.jp/furukago/

 

 当社で製造しているCLT(直交集成板)が、県内・県外の施設に使われていることについて、工場を取材にいらっしゃいました。

 リポーターは以前製材部の取材にもいらっしゃった上園歩美さん。答えるのはCLT部の西牧リーダーです。

インタビューに答える西牧リーダー
インタビューに答える西牧リーダー

 

 番組内では当社のCLTが使用されている鹿屋市の和光こども園様も紹介されるとのことでしたので、ぜひご覧ください。

和光こども園様(鹿屋市)
和光こども園様(鹿屋市)
0 コメント

大規模設備事業が終了、本格稼働へ

 弊社で平成29年3月から取り組んでまいりました、「平成28年度(補正)森林整備・林業木材産業活性化推進事業(力強い木材産業生産性強化対策事業)」による補助事業を中心とした設備整備事業が、11月22日に鹿屋市の完了検査を、12月14日に鹿児島県大隅地域振興局の確認検査を受検合格し、今後本格稼働に入ります。

CNC加工機
CNC加工機

 

 この事業は、新規にモルダーラインとフィンガージョイントラインを導入することで、ラミナ生産量を増大してCLT製造量を高める一方、CNC加工機、プレカット加工機で加工能力を高め生産目標値を達成していくことを目的とし、約1000m2の工場建屋2棟の新築工事を含めた整備計画に基づいたものです。 

 

モルダーライン確認検査
モルダーライン確認検査

 

 補助事業計画を受理・実行下さいました鹿屋市・鹿児島県・林野庁など各機関、また、融資先の金融機関の皆様に衷心より深く感謝申し上げます。

 また、7ヶ月という短い工期の中で、こちらの無理難題を聞き入れて、造成、建築、機械搬入等それぞれの業務を順調に進めて下さった業者の皆様のご協力があって、無事、本格稼働の運びとなりました。ありがとうございました。

 

 これからが事業の本当の始まりですので、皆様、よろしくご指導、ご協力下さいますようお願い申し上げます。

(前田)

下地島空港旅客ターミナル起工式参加

 

下地島空港旅客ターミナル 天井材としてCLT採択

 宮古島市の下地島空港活性化対策について、沖縄県の公募に際して三菱地所の提案が採択された。沖縄県との間で基本合意書が締結され、三菱地所はここに旅客ターミナルを建設することになった。自然景観を活かし、環境の観点から木造が選択され、天井材としてCLTが決まった。光栄にも当社が材料製作、加工・架設をお引き受けすることになった。

 

(下地島空港完成予想図)


 

起工式に出席

 10月11日朝、私、榎原専務、村田部長、小城リーダー4名、伊良部大橋を経由し、建設予定地に設えられた会場テントに到着。元請け会社の国場・大米JVさんの隣に私たち4名の席が設けられ、名前も掲示されていた。

 地元の方は、かりゆし姿ながら、外は皆スーツ姿で強烈な日差しと猛烈な暑さで、昨夜重ねた泡盛ロックが効いて式の間はもうろう状態、何とか玉串だけは作法通り奉納。式が終わって立ち上がったら、汗がスーツを通り抜けて椅子がびっしょり。

 三菱地所谷澤専務様は施主挨拶の中で、宮古島のすばらしさに惚れ込んでいること、この自然環境を活かすことを願っていることなどを話される。その中で日建設計、元請け国場・大米JVへの感謝と今後の期待を述べられたのは当然ながら、CLTのこと、そして当社の名前も出して下さり、感激する。立派に仕上げてご厚志に応えようと深く期することだった。

 

三菱地所・谷澤専務様
三菱地所・谷澤専務様
起工式会場
起工式会場

 

(佐々木 幸久)

新工場見学会を開催しました

 

 10月28日(土)、前日開催のシンポジウムのエクスカーションとして、肝付町にて当社の新工場見学会を塩屋先生の講演付きで開催しました。

 前日、鹿児島市内に宿泊した私達は、鴨池港から8時15分発のフェリーに乗り、大隅半島へ移動しました。せっかくの錦江湾だったのですが、季節はずれの台風22号の影響で朝から雨模様。せっかくの桜島も雲で隠れています。ところが参加の皆様とお話しすると、大隅半島に行くのは初めてで楽しみ、フェリーから海を見ると癒される、鹿児島で台風に遭遇するなんて貴重だ、等々、何やら意外と楽しんでいるように見受けられました。

 

  9時には垂水港で待っていた送迎バスに皆様をお乗せし、10時には山佐木材に到着。 

 工場見学会は定員を50名としていましたが、結局は70名もの皆様にお申込みいただきました。会場やバスの都合により、一部お断りした方もあり誠に申し訳ございませんでした。またの機会にお待ちしております。

山佐木材の事務所2階会議室にて
山佐木材の事務所2階会議室にて
村田部長による説明
村田部長による説明
当社の事業分野について
当社の事業分野について

 

■CLT工場棟の見学

 CLT工場棟は、鹿児島大学の塩屋晋一先生開発の鉄筋集成材SAMURAIをフレームに、CLTを耐震壁に使用した建物です。特殊な工法ということで、時刻歴応答解析を行い、大臣認定を取得しています。設計については平成27年度「CLT建築物等新たな製品・技術を活用した建築物の実証事業」に採択されました。

  CLTの加工を担う工場で、CLT専用の加工機が入ります。

(建物概要)山佐木材CLT工場棟

・延べ床面積:982.25m2

・構造:木造ラーメン工法+CLT耐震壁(※梁間方向 鉄筋挿入集成材)

・設計ルート:時刻歴応答解析(評定)

・CLT:耐震壁として使用。使用量:約12m3

     サイズ:T150×W3,300×L1,895mm、T150×W1,955×L3,790mm(5層5プライ)

・設計:(意匠)有限会社建築支援ファイル様

    (構造)鹿児島大学 塩屋晋一様、黒木構造デザイン事務所様

・施工:国基建設株式会社様


 

■モルダー棟の見学

こちらはSAMURAIではなく、通常の大断面集成材を使用した建物です。

ラミナの一次切削を担うモルダーラインが入ります。


 

工場見学後、高山やぶさめ館に移動いただいて、お弁当を食べたあと、塩屋先生の講演会です。

この日の受付は、みすず&あかねです。


 

■塩屋教授の講演会

高山やぶさめ館の多目的ホールで塩屋先生の講演会を開催しました。

塩屋先生は昨日に引き続き。途中で広い会場に変更しましたが、結局こちらも満席でした。

昨日から大活躍の塩屋先生
昨日から大活躍の塩屋先生

 

資料は3種類。

 過去の木材+鋼材による集成材の研究をまとめた資料や、塩屋研究室の皆さんで視察された最近の海外の木質構造の動向についてもご紹介いただきました。

 

 下2枚の写真は、午前中見学いただいた山佐木材に建築中の工場2つを比較したものです。

 どちらも25mスパンの工場ですが、左は通常の大断面集成材、右は鉄筋挿入のSAMURAI集成材を使用しています。右写真のオレンジ色の部分はクレーンのガーターで、クレーンの荷重も耐えるように設計いただいています。並べると違いが分かります。


 

■懇親会

そして14時40分という明るい時間から高山温泉ドームの宴会場で懇親会。

塩屋先生から「森伊蔵」の差し入れをいただきました!(塩屋先生、ありがとうございました!)

先ほど昼食だったような気もしますが、気にせず「乾杯」!

 

 懇親会の最中から、台風の影響で段々と風雨が強くなり、解散して送迎バスで空港へ向かった皆様から、飛行機欠航という速報が飛び込み、ある方は鹿児島にもう一泊、ある方は福岡まで移動して一泊、ある方は最終便に変更して深夜に帰宅、等々、皆様かなり大変な目に遭われたようで、大変恐縮しております。が、どなたも一言も不満をおっしゃらず、かえってこちらの心配などしてくださいました。本当にありがとうございました。

 

 この日の翌日、会社の駐車場が大雨で湖と化し、「油断大敵」とM田部長が早朝つぶやいたとか。。

でもまぁ、製品や生産には影響なく、社用車の水没ぐらいで済んでよかった、、ことにしましょう。

(事務局 佐々木 真理)

 

10/29朝 山佐木材駐車場の様子
10/29朝 山佐木材駐車場の様子
0 コメント

超高層ビルに木材を使用する研究会:第5回総会および記念シンポジウム

 

 10月27日(金)、当社が事務局をつとめる「超高層ビルに木材を使用する研究会」の第5回総会、記念シンポジウムが鹿児島大学で開催されました。

 

 例年、研究会の総会にあわせて、ゲストをお迎えして講演いただいておりますが、これまでは本部を置いていた福岡大学で開催していました。今回本部所在地変更にあわせ、初めて鹿児島で開催してみようかということになり、4月に実施した理事会で、シンポジウムの内容を話し合いました。

 いくつか進行中のCLTプロジェクトの担当者に話をしてもらったらよいのではないか、広報次第で人はかなり集まるはずなので大きな会場でやろう、せっかく鹿児島まで来ていただくのだから翌日に山佐木材のCLT新工場も見学できるようにしてはどうか等々、話が盛り上がり、鹿児島県も主催に入ってくださることになり、講師・パネリストの方々もお忙しい中、快くお引き受けいただいて、半年の準備期間を経て、添付のような魅力的なプログラムが実現しました。 

 

ダウンロード
CLTシンポジウム プログラム
プログラム.pdf
PDFファイル 66.3 KB

 

 会場は、研究会副会長である鹿児島大学・塩屋晋一教授に世話人を引き受けていただき、鹿児島大学内の「稲盛会館 キミ&ケサメモリアルホール」で開催できることになりました。 

 

 安藤忠雄氏設計の建物で、建物内に見えるたまご?の中がホールになっています。 

 

 ここに入るのは私達も初めて。当日手伝ってくれた鹿児島大学の学生も入るのは初めてということで、準備の前に、まず施設見学。

稲盛会館
稲盛会館

  シンポジウムの定員は、当初150名と設定していましたが、結果的には県内外から220名を超える方にご参加いただき、立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。鹿児島大学からも先生や学生さんに多数ご参加いただきました。誠にありがとうございました。


 

以下、内容を少しご紹介します。

 

■ 第5回総会

 研究会の総会は、シンポジウムに先立ち、工学部の教室にて開催され、全議案が承認されました。

 設立5年目を迎え、法人会員20社、個人会員46名になり、9月に開催した松尾建設様の新社屋の見学会には、研究会の皆様にも多数参加いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。


 

■CLTシンポジウム開会

開会にあたり、3名の方にご挨拶賜りました。

・超高層ビルに木材を使用する研究会 稲田 達夫 会長

・鹿児島県環境林務部 次長 大重 健次 様

・鹿児島大学 副学長 近藤 英二 様

稲田達夫会長
稲田達夫会長
鹿児島県 大重健次次長
鹿児島県 大重健次次長
鹿児島大学 近藤英二副学長
鹿児島大学 近藤英二副学長

 

■ 特別講演「ヨーロッパを中心とした木造建築の潮流」

(鹿児島大学工学部建築学科准教授 鷹野 敦氏)

 

 トップバッターとして、鷹野先生にご講演をお願いしました。鹿児島大学大学院を修了後、フィンランドのアアルト大学(旧ヘルシンキ工科大学)に留学して博士号を取られた評判の先生です。昨年鹿児島大学の准教授に着任されました。

 

 今回は海外の状況から今後の木造建築の潮流についてお話いただきました。「木は21世紀のコンクリート」という、このシンポジウムのキーワードとなるようなワードを出していただきました。


 

■ 特別講演「鉄筋集成材SAMURAIによる山佐木材CLT工場棟の設計と建設」

(鹿児島大学工学部建築学科教授 塩屋 晋一氏)

 

 塩屋先生が開発された鉄筋集成材SAMURAIを使用した建物について紹介いただきました。

 SAMURAI第一号は18mスパンの倉庫(2014年7月建設)、そして第二号が現在建設中の25mスパンの山佐木材のCLT工場棟です。

 これら2件の建設により、鉄筋集成材の構造性能および設計施工について、様々な検討が重ねられていることが分かるお話でした。


 

■ パネルディスカッション「大規模木造施設へのCLT利用の課題と展望」

 講演のあと、稲田会長をコーディネーターとして、パネルディスカッションが行われました。

 ディスカッションの前に、お一人ずつご発表いただきました。

 

「第5回総会・記念シンポジウムの開催に当たり」

超高層ビルに木材を使用する研究会会長

 稲田 達夫氏

 

 研究会発足当初「夢を語り合う」ことからスタートし、具体的に6階建て事務所の建設実現まで漕ぎ着けたことに対する御礼と、今後更なる改良についてもご支援賜りたいことについて稲田会長からお話がありました。


 

「三菱地所のCLTユニットの取り組み 沖縄の空港の建設プロジェクト」

 三菱地所株式会社

住宅業務企画部(兼)新事業創造部

CLTユニット 三村 翔氏

 

 2019年春に開業を目指す沖縄の下地島空港旅客ターミナルの屋根構造材にCLTを使用する計画についてお話いただきました。

 沖縄のシロアリ被害リスクを想定し、防蟻実験を実施していることも紹介されました。


 

「(仮称)泉区高森2丁目プロジェクト」

株式会社 竹中工務店  

木造・木質建築推進本部 

部長 麻生 直木氏

 

 S造マンション10階建ての床にCLTを使用する計画についてお話いただきました。2時間耐火の大臣認定取得に向けての取り組みも紹介されました。


 

「松尾建設本店新社屋建設プロジェクト」

株式会社 インフォメディア 

代表取締役社長 山崎 心氏

 

 佐賀の松尾建設様の新社屋6階建ての床にCLTを使用したプロジェクトについてお話いただきました。実際の施工の様子を動画で流しながら説明いただき、今回のためにつくられた専用スタッドなど工夫された点についても紹介されました。


 

「小・中・大規模施設における木材の活用事例」

株式会社 三菱地所設計

構造設計部 兼 デジタルデザイン室

 主事 海老澤 渉氏

 

 ご自身が担当された物件や、海外で視察した大規模木造建築についてご紹介いただきました。また、実際設計してみて木造に対して思うことなども率直にお話してくださいました。


 

パネルディスカッションの様子(左から稲田会長、三村翔氏(三菱地所)、麻生直木氏(竹中工務店)、山崎心氏(インフォメディア)、海老澤渉氏(三菱地所設計))

 

 この研究会は、必ず懇親会もセットで開催されるという特徴がありますが、今回は鹿児島大学内の食堂「エデュカ」にて、約70名の方に参加いただきました。刺身、黒豚、鶏飯など鹿児島らしいものも用意していただきました。

本日大活躍の塩屋先生
本日大活躍の塩屋先生
乾杯のご挨拶をいただいた九州大学の藤本先生
乾杯のご挨拶をいただいた九州大学の藤本先生

 

 会場となった鹿児島大学の食堂棟は、集成材を使用しており、以前に当社が手掛けた建物です。構造材だけでなく、壁のレリーフも当社木工部(当時)にて製作したのだそうです。今は木工部が無いので、このような製作は難しそうですが、20年以上経つ今も良い雰囲気です。

 

 今回は、主に建築に関するシンポジウムでしたが、分野を問わず、多くのお問い合わせを頂戴いたしました。遠方からも多数ご参加いただき、関心の高さを感じました。今後とも研究会として様々な発信に努めたいと思います。ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 研究会に興味があられる方は、入会歓迎いたします。研究会ホームページ

 

 (翌日「嵐の?エクスカーション編」につづく)

事務局 佐々木 真理


★当日配布した資料をこちらからダウンロードいただけます。

ダウンロード
CLTシンポジウム資料
(HP掲載用)1027シンポジウム資料.pdf
PDFファイル 34.2 MB

 

★日刊木材新聞にも紹介されました。

ダウンロード
2017年11月9日 日刊木材新聞
20171109日刊木材新聞(超高層木研シンポジウム).pdf
PDFファイル 199.1 KB

0 コメント

住まいの耐震博覧会・木と住まいの大博覧会2017@マリンメッセ福岡

 

 今年も9月16日(土)、17日(日)の2日間に渡り、マリンメッセ福岡で開催されたナイス株式会社様主催の『住まいの耐震博覧会・木と住まいの大博覧会2017』に、鹿児島ブースと日本CLT協会ブースの2ブースに出展して参りました。

鹿児島ブース 鹿児島県のマスコットキャラ「ぐりぶー」と 
鹿児島ブース 鹿児島県のマスコットキャラ「ぐりぶー」と 
日本CLT協会ブース
日本CLT協会ブース

 

 今回は九州を直撃する台風18号と重なり、多少の不安もありましたが、大きな被害も受けず、無事に2日間開催されました。来場者数は悪天候にも関わらず1万人超えの12,925人と大盛況で、建築物の耐震や木材使用に関心が高いことを実感致しました。

 

 日本CLT協会の展示スペースを頂き、今年で4年目となりますが、なんと今回初めて『ディスプレイ特別賞』を頂きまして、ご来場いただきました多くの方々から高い関心のもと高評価を頂けたこと、心より感謝申し上げます。また内装協力頂きましたドリーミィ大和株式会社様、CLTの展示協力頂きましたウッドエナジー協同組合様、有難うございました。

 

今年は弊社規格最大寸法 幅2000mm×高さ4000mm のCLTを使用して迫力あるスケール感をPR 

 

 

 また鹿児島ブースは今回で2回目の金賞を受賞し、鹿児島県木材協同組合連合会様主導のもと、県内木材関係各社のみんなで知恵を出し合い全力で取り組んだ成果が表れた物と感謝・感激しております。

 

 年を重ねるごとに、CLTへの知識も大分広がり、以前は『CLTって何ですか?』という質問も多かったのですが、今年は『こんな感じに使用できないか?』や『このような建物を建てたいがCLTで出来るか?』などの具体的な質問も多く、少しずつ普及してきているのを感じ取ることが出来、うれしく思いました。

 

 ご来場して下さいました皆様、主催されたナイス(株)のスタッフの皆様、各メーカーや地域のブースの担当の皆様、本当にありがとうございました。

(CLT部 西牧)

「かごしま住まいと建築展」に出展しました

 10月21日~23日の3日間、かごしま県民交流センターで開催された「かごしま住まいと建築展」に参加してきました。22日~23日の2日間は屋外で「かごしま木材まつり」も開催され、山佐木材は両方に出展するということで、CLT部、製材部、建設部から数名が交代で参加しました。

 

 「かごしま住まいと建築展」は、鹿児島県の住宅・建築センター主催で毎年行われており、県民1人1人に鹿児島の木材利用の状況やその可能性を知って頂くためのイベントです。

 当社のブースでは今話題のCLTや集成材の製造・施工について展示しました。CLTに関しては今まで以上に身近に感じて頂けるように、JAS認定の中でも一番薄いサイズのものから二番目に大きいサイズまでのものを揃えてみました。(一番大きいものは運べなかったので…) 

CLTの見本が並ぶ山佐木材のブース
CLTの見本が並ぶ山佐木材のブース

 

CLTをテレビでは見たことがあったとしても、実物は中々見る機会がない中、たくさんの人に実物を触って確認して頂くことができました。

実際に触ってみてください
実際に触ってみてください
ぐりぶーもアピール!
ぐりぶーもアピール!

 

「集成材?木を貼り合わせたら剥がれるんじゃないの?」という疑問を多くいただきました。

 当社は、JAS認定を受けた工場で、徹底した品質管理のもと構造用集成材を製造しています。JAS規格は集成材の外面の品質だけでなく、見ただけではわかりにくい接着性能、強度性能、ホルムアルデヒド放散量などについて、試験方法と適合基準が定められています。

 現在のJAS規格で認められている接着剤を使い、基準を守って作った集成材であれば、一般的な使用環境では50~70年は当然で、実際にはそれ以上もつだろうと言われています。特にレゾルシノール樹脂接着剤は、木材接着剤の中で最も優れた耐久性を有すると言われています。

  他にも、多くのみなさんに様々なご説明をすることができて、こちらもとても良い経験になりました。

 

 多くの方といえば、鹿児島県知事の三反園知事にも山佐木材のブースに来て頂きました。CLTや次世代の材料でもあるSAMURAI集成材の話にも耳を傾けてくださいました。

 

一方、外では「かごしま木材まつり」が実施され、雨の中、有馬常務がしっかりと山佐木材のブースを守ってくださいました。外が雨だっただけに、人も少ないのかなとも思いましたが、お昼頃は結構人が集まっていました。

ブログ「かごしま木材まつり」に参加しました

 

 建築展では、例年、建築関連の講演会も実施されます。今年は京都大学の五十田先生と名古屋の阿部建設の阿部社長が講演されました。両講演とも立ち見のお客様が出るほどの盛況ぶりでした。 

講演会会場
講演会会場
阿部建設の阿部社長
阿部建設の阿部社長

 

 天候にも関わらず、小さい子供から大先輩のみなさんまで、たくさんの方々にお越し頂き、私たちが作る未来の材料の話を聞いて頂いてありがとうございました。そして主催者の鹿児島県住宅・建築センターの皆様、お疲れ様でございました。また来年もよろしくお願いいたします。

(営業本部・小城)

0 コメント

超高層ビルに木材を使用する研究会:第4回総会および記念講演会

 10月15日(土)、当社が事務局をつとめる「超高層ビルに木材を使用する研究会」の第4回総会、記念講演会が福岡大学工学部で開催されました。

 この研究会は今年で設立4年目を迎えました。福岡大学工学部の稲田達夫教授を中心に、主に九州内の有志10名ほどで設立しましたが、会員の皆様からのご紹介や、趣旨にご賛同いただいた方々からの入会希望により、法人会員14社、個人会員51名になりました。事務局として皆様のご支援に感謝申し上げます。 

 

 例年、10月の総会にあわせてゲストをお迎えして講演いただいておりますが、今年は宇都宮大学の中島史郎教授と林野庁木材産業課の服部浩治課長補佐に講演をお願いしました。

■日時:10月15日(土)13:00~会員受付開始、14:00~一般受付開始

■場所:福岡大学 工学部11号館 1階1111教室

■内容

(1)13:30~14:00 総会

(2)14:15~16:00 総会記念講演会

 <基調講演>「中高層建築物の木造・木質化の可能性」

             宇都宮大学地域デザイン科学部建築都市デザイン学科教授 中島 史郎氏

 <林野庁講演>「都市の木質化のための新たな技術の活用」

             林野庁木材産業課木材製品技術室課長補佐 服部 浩治氏

(3)16:10~17:30 パネルディスカッション「鋼構造オフィスビル床のCLT化について」

 <パネリスト>

稲田 達夫氏  福岡大学工学部教授

中島 史郎氏  宇都宮大学地域デザイン科学部教授

服部 浩治氏     林野庁木材産業課課長補佐

麻生 直木氏  (株)竹中工務店東京本店設計部構造部門部長

佐々木幸久氏  山佐木材(株)代表取締役

(4)18:00~20:00 懇親会 福岡大学内フォレスト(中央図書館1階)

稲田達夫会長
稲田達夫会長
約70名の方に参加いただきました
約70名の方に参加いただきました

 

以下、内容を抜粋してご紹介いたします。

■ 稲田会長挨拶

・研究会は丸3年経過。サステナブル建築物等先導事業に11件が採択されるなど、研究会が始まった頃に比べると、中・大規模木造建築に対する動きは非常に活発化している。来年は新しい建物の見学会等が活発に催され、それらが口火となって、今後大規模物件の木質化が急速に広まることを期待している。

・中島史郎先生について

自分が「木材工業」という雑誌に投稿した記事を、山佐木材の社長が読んだことが研究会設立のきっかけであるが、「木材工業」に寄稿しないかと仲立ちをしてくださったのが中島先生。 このことが無ければ研究会も無かっただろう。

 

■ 基調講演「中高層建築物の木造・木質化の可能性」(宇都宮大学地域デザイン科学部 中島史郎教授)

・6~10階建ての建物の3分の1を木造で建てると仮定すると、新たに55万m3の木材需要、11階以上の建物の3分の1の床を木質化すると仮定すると、さらに135万m3、合計すると200万m3の木材需要が生まれる計算になる。

→CLTを使用することにより更に木材使用量は増える可能性

 

【木造建築物の中高層化 国内事例】

つくばの建築研究所内に建設された枠組壁(2×4)工法6階建て試作棟

 

・1~2階は2時間耐火のため21mm厚の石膏ボードを3枚ずつ両面に被覆

・耐力を高めるため12mm厚のカラマツ合板を両面に張り、CN65釘を50mm間隔で千鳥打=壁倍率14倍相当

・内壁側に北米で開発されたMidPly Wallも使用

・通しボルト(タイダウン金物)を使用


【木造建築物の中高層化 海外事例】

カナダ ブリティッシュ・コロンビア大学の18階建て学生寮「Brock Commons」

 

・1階とエレベーターシャフト部分はRC造

・柱は集成材、床はCLT

・you tubeで施工の様子を見ることができるが、施工スピードはかなり早い

(音が入っていますのでご注意ください→)

・コロンビア州の法律Wood Fast Actにより木材を優先的に使うことを定めていることも背景にある


中島先生ご講演の様子
中島先生ご講演の様子

 

■ 林野庁講演「都市の木質化のための新たな技術の活用」(林野庁木材産業課 服部浩治課長補佐)

・2014年11月に国交省と林野庁が一緒になってCLT普及に向けたロードマップを発表

・今年は3/31付と4/1付でCLT関連の告示が施行され、材料基準強度、一般的な設計法、燃えしろ設計法が示された「CLT元年」と言える

・供給体制としては、現在、国内に7つのCLT工場

・鉄骨造の床や、耐震壁といった部分的利用にも期待

▲平成28年7月末現在のCLT工場分布図(平成28年9月に㈱中東もJAS取得)

服部課長補佐ご講演の様子
服部課長補佐ご講演の様子

 

■ パネルディスカッション「鋼構造オフィスビル床のCLT化」

 防耐火、建設コスト、CLTの可能性、日本の林業経営、超高層ビルへの木材活用、先導的プロジェクトへの支援策のあり方等の課題について議論がなされました。

パネルディスカッションの様子(左から稲田会長、佐々木幸久氏(山佐木材)、中島先生、服部課長補佐、麻生直木氏(竹中工務店))

 

 この研究会は、必ず懇親会もセットで開催されるという特徴がありますが、今回は福岡大学内のレストラン「フォレスト」にて、約40名の方に参加いただきました。大変盛り上がり、このあと二次会、三次会・・という方たちもいらっしゃったようです。(いつものこと)

乾杯は井上正文先生
乾杯は井上正文先生
塩屋晋一先生
塩屋晋一先生

 

当日の様子は、日刊木材新聞にも掲載されましたので、あわせてご紹介いたします。

ご参加、ご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。研究会への入会希望は事務局までお願いします!

事務局 佐々木(真)

ダウンロード
2016年10月22日(土)日刊木材新聞
20161022日刊木材新聞(超高層木研総会).pdf
PDFファイル 464.8 KB
0 コメント

住まいの耐震博覧会2016@マリンメッセ福岡

平成28年9月17、18日にマリンメッセ福岡で開催された「住まいの耐震博覧会」に昨年同様、日本CLT協会の展示ブースを任され、CLTの展示をしてきました。


 

ブースの設営・準備はCLT部の西牧リーダーと河野さんの2名で行い、クレーンを使って1時間で完成したそうです。施工スピードはさすがCLTです。

 

昨年も設計を担当した西牧リーダーが、今年はデザイン性を数段レベルアップさせ、かつ色々な箇所に面白みを備えたブースを作り上げました。 

CLT部の西牧リーダーが設計した展示ブース
CLT部の西牧リーダーが設計した展示ブース
中も色々とこだわっています!
中も色々とこだわっています!

 

 展示会当日はCLT部の村田部長、西牧リーダーと私の3人で担当しました。私は初めてでしたが、たくさんの方々にCLTの展示ブースに来て頂きました。業界関係者や一般の方々、小さなお子さんまで。それぞれ見る箇所が違うので、私たちもいろいろな発見ができました。

 業界関係者の方々からは、CLTの優位性や施工方法など具体的な質問がありました。去年と違って、今年の春に告示されたCLT関連告示の内容の質問も多かったです。我々も鋭いみなさんの質問にその場でお答えできず、持ち帰らないといけないものもありました。

 一般の方々からは、ブース全体に対して『こういうものが公園にあるといいね』『家の庭にほしいね』などの声が。

子供達はブース内設置した、CLTの端材で作ったイスが大好評。大人の方も一部『欲しい!』という声もありました。

 

たくさんの方々にCLTに触れていただきました
たくさんの方々にCLTに触れていただきました
好評だった椅子
好評だった椅子

 

今回の耐震博覧会は大きな意味がありました。それは今年の春に起きた熊本大地震です。

あれから半年近く経ちましたが、その被害の爪痕はまだ様々な場所で残っています。

 同じ九州で開催された今回の耐震博覧会は、1人1人が地震に対にしてどう向き合うかを考えるい良い機会だったと思います。私自身も今まで以上に身近にかつ慎重に考えないといけないと感じました。

 

今回もこういった機会を与えてくださった主催のナイス(株)のスタッフの皆様ありがとうございました。

そして、CLTのブースに立ち寄って頂いた皆様、各ブースで展示紹介されたメーカー様やご担当の皆様、ありがとうございました。

(営業本部 小城) 

0 コメント

名古屋の阿部建設様を訪問しました

9月14日(水)、まだまだ暑い日が続く中、阿部建設(株)様が開発、弊社が製造元となる「Aパネ工法」が間もなく発売開始予定のため、佐々木社長に同行して名古屋に行って参りました。

ご参考:Aパネ工法についてはメルマガ36号シリーズCLT(27)をご覧ください。

  

 中部国際空港で迎えてくださったのは、阿部建設社長のご子息、将也さん。空港から阿部建設の住宅展示場『大森エコタウン』へ車で送って頂きました。

 道中の車内で将也さんの話を聞かせて頂きました。大手住宅メーカーを辞めて、家業を今年継がれたとのこと。そして、お酒が好きな話も…そうこうしている内に到着。打ち合わせ場所で待っていると、阿部社長がいらっしゃいました。

 阿部社長は車イスで登場されました。若い頃にバイクレースでの事故がキッカケで車イスでの生活になったそうです。しかしそれよりも自分が感じたのは、とてもパワフルな印象を受けました。このパワフルさは後ほど形となって出てきます。

阿部社長(右)とご子息の将也さん
阿部社長(右)とご子息の将也さん

 

昼食後に打ち合わせをスタート。しばらくすると大勢の人が窓の外に。

この日はチルチンびと地域主義工務店の会の名古屋研修とのことで、今回のAパネ工法を用いた住宅の見学に大型バス2台分の人達が来られていました。

ご参考:チルチンびと地域主義工務店の会ホームページ

 

  阿部社長は私たちと打ち合わせをしながら、この大勢の研修の方達への対応もこなしていらっしゃいました。

すると、阿部社長から我々に、「今日のチルチンびとの会の懇親会に来ませんか」とお誘いを頂きました。

特に予定もなかったので、そのまま我々も参加させて頂くことになりました。

 

まずは、研修会があり、阿部社長をはじめ地域主義工務店の会員の方々がご自身の会社の取組や説明を行いました。住宅関係のことに、ど素人の私にはどの説明もとても新鮮で興味深いものでした。

 

研修会で会社説明を行う阿部社長
研修会で会社説明を行う阿部社長

研修会終了後、隣の部屋での懇親会にも参加させていただきました。

 

 阿部社長の弟である阿部専務に様々な業種の方々をご紹介頂きました。想像以上にみなさん、CLTへの関心があり住宅用として使うことができる、CLTを使ったAパネ工法に期待と関心を寄せていらっしゃいました。

 

阿部社長の弟 阿部専務
阿部社長の弟 阿部専務

 

皆様と一緒にいろいろなお話をさせて頂き、とても勉強になり、そして元気を頂きました。地域主義工務店の方々はとても元気があり、それぞれ熱い使命感を持っている方達でした。

また、地域主義工務店のみなさんにはこれからお世話になると思います。今後ともよろしくお願いいたします。

 

飛び入り参加での研修会、懇親会でしたが、みなさん温かく迎えてくれました。

地域主義工務店の会のみなさん。そして、阿部建設のみなさま、どうもありがとうございました。

(営業本部 小城)

0 コメント

テレビ取材(MBCふるさとかごしま)

山佐木材の製材部が、テレビの取材を受けました。

  • 番組名:MBCふるさとかごしま
  • 放送日時:8月20日(土)11:15~11:30
  • 放送局:MBC南日本放送
  • タイトル:企業とともに,オンリーワンのモノづくり!~県工業技術センター~

※テレビ放送は鹿児島のみですが、MBCホームページで8月21日から1年間視聴可能だそうです

http://blog.mbc.co.jp/furukago/

 

鹿児島県工業技術センターの技術支援を受けている企業のひとつとして、ご紹介くださるそうです。

是非ご覧ください!

 

インタビューを受ける森田悠介リーダー
インタビューを受ける森田悠介リーダー

 

工業技術センター様のご支援により、製材歩留まりの向上に取り組んでいます。

そのあたりは、ぜひ番組でご確認ください!

 

緊張した・・・
緊張した・・・

(写真撮影:あかね)

1 コメント

森山農林水産大臣がいらっしゃいました

6月19日(日)、CLT生産に関する状況視察と意見交換のため、森山農林水産大臣が当社にいらっしゃいました。

大臣御自らおいで下さり、大変光栄であり、かつ元気づけられました。

どうも有り難うございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

(代表取締役 佐々木幸久)

0 コメント

『鋼構造オフィスビル床のCLT化』研究成果報告会

3月3日(木)ひな祭り。

お雛様の微笑みを表したかのようなお天気に恵まれ、東京の新木場にある木材会館にて、約一年ぶりに『鋼構造オフィスビル床のCLT化』研究成果報告会を開催することができました。

 これまでメルマガでも度々ご紹介してきましたが、今年度は、平成25,26年度林野庁委託事業において実施された研究成果を踏まえ、開発を進める中で新たに浮上した問題点を中心に検討・分析を行ってきました。

約一年ぶりの木材会館
約一年ぶりの木材会館
第一回委員会の様子@虎ノ門
第一回委員会の様子@虎ノ門

 

 報告会には、ゼネコン、設計、研究者、メーカー等々、各方面から約150名もの皆様にご参加頂きました。

昨年度と同様、超高層ビルに木材を使用する研究会、全国木材組合連合会、日本CLT協会、日本木材加工技術協会、日本建築構造技術者協会にご後援いただくとともに、今回は新たに日本鋼構造協会にもご後援いただきました。

この場を借りて御礼申し上げます。

佐々木社長による主催者挨拶
佐々木社長による主催者挨拶
木材会館7階檜ホール
木材会館7階檜ホール

【プログラム】 ※敬称略

・主催者挨拶 佐々木幸久(山佐木材(株)代表取締役社長)

・林野庁挨拶 小島孝文(林野庁林政部木材産業課長)

・事業報告① 「CLT床の2時間耐火性能の取得に向けて」

         村田忠(山佐木材(株)取締役CLT部長)

・事業報告② 「成果報告の概要とポイント」

         稲田達夫(超高層ビルに木材を使用する研究会会長・福岡大学工学部教授)

・事業報告③ 「構造的課題と小型炉による検討」

         倉富洋(福岡大学工学部助教授)

・事業報告④ 「S造フレーム+CLT床 面内せん断性能」

         田中圭(大分大学工学部助教授)

・関連事業紹介① 「2時間耐火性能評価試験概要と結果 上面(床)加熱試験」

            佐川修((一財)建材試験センター中央試験所主幹)

・関連事業紹介② 「2時間耐火性能評価試験概要と結果 下面(床)加熱試験」

            矢垰和彦((一財)建材試験センター西日本試験所主幹)

・関連事業紹介③ 「CLT施工性確認試験及び歩行振動試験概要紹介」

            西胤謙吉(山佐木材(株)技術本部企画係長)

小島課長による林野庁挨拶
小島課長による林野庁挨拶
稲田先生による事業報告
稲田先生による事業報告

 

今回、稲田先生が総括でお話されていた大きく前に進んだ2点。

 1つは『CLTパネル工法を用いた建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準に定める件等』のパブリックコメントが予定よりも早く出され、4月には施行予定であること。基準強度告示・設計法告示が揃い、一般的に設計ができるようになること。

 もう1つは、昨年度から進めていたスギCLT床の2時間耐火性能について、性能評価を得る段階に到達したこと。 

 これらにより、オフィスビル床のCLT化は実施工可能なレベルに近づいており、第一号となる実際の案件は目前と考えています。この活動がさらに実りあるものに繋がっていけるように頑張って参ります。

 

みなさんもCLTに関して気になることがあれば是非!山佐木材まで!

                                                       営業部 小城


▽こちらから配布資料をダウンロードいただけます

ダウンロード
「綱構造オフィスビル床のCLT化」研究成果報告会資料
成果報告書(最終原稿).pdf
PDFファイル 16.6 MB
1 コメント

にしつぐ日記・歩行振動試験

官能試験(実際に人が歩き歩行振動を発生させ、被験者の感覚を聞き取り調査)
官能試験(実際に人が歩き歩行振動を発生させ、被験者の感覚を聞き取り調査)

 平成28年2月25日~27日にCLT2時間耐火性能床において、歩行振動試験を実施しました。

この歩行振動試験は『かごしま木づかい推進交付金事業』を活用し、山佐木材敷地内で施工性確認試験を実施した鉄骨モックアップにCLT床を施工したものを活用し実施しました。

 今回の試験は、東京工業大学の横山教授と学生4名、三井ホームコンポーネント開発営業本部の松尾技術部長の6名を東京からお呼びし、ご協力いただきました。

 私は今年度、山佐木材に来て耐火やせん断試験等、様々な試験を経験することができましたが、どの試験も“燃える”や“割れる”のような目に見える変化がありましたが、今回の試験は“振動”ということで、非常に繊細な試験だと感じました。

 CLTをオフィスビルの床に利用してくると、施工性や軽量化による様々なメリットが出てくる反面、遮音と歩行振動にはデメリットが生じることも懸念されています。実際に試験を行い、これらを把握することで、対策や説明をしやすくなると感じました。

 また、横山先生とのお話の中で、振動や音の居住環境に関わる設計は、人命に直接関わる構造設計と異なり、国や学会が定めた基準等はなく、建築物使用者の考え方次第で要求水準が変化する。また、環境設計の適・不適は、その建築物を使い始めた日からすぐに明らかになる。という話がありました。まさにその通りだと思い、環境設計の重要性や難しさを学ぶことができました。

(1階)床下からハンマーで叩き2階で加速度を計測
(1階)床下からハンマーで叩き2階で加速度を計測
(2階)床面に加速度計を設置
(2階)床面に加速度計を設置

 夜は、鹿屋の街で懇親会を行いましたが、そこでの学生の発言や立ち振る舞いが驚くほど立派で関心し、先生の教育が建築だけではなく、このようなところにも行き届いてるのだと感じました。自分の日頃の態度等を振り返り、反省する良いきっかけをいただきました。

 試験結果を3月の中旬にいただけるということで、楽しみにお待ちします。

 改めて、鹿児島までお越しいただき試験を実施していただいた横山先生、松尾部長、学生4名には感謝申し上げます。

 

2階床面に100㎏の重りを載荷し1階天井面の変位をレーザー変位計で計測
2階床面に100㎏の重りを載荷し1階天井面の変位をレーザー変位計で計測

0 コメント

にしつぐ日記・CLT施工性確認試験

 1月末にCLT床2時間耐火性能評価に無事に合格し、今後大臣認定を受ける見込みであります。

この2時間耐火仕様のCLTでの歩行振動試験、遮音試験、施工性確認試験を実施しており、先週から施工性確認試験を実施しています。

 2時間耐火仕様では上下面あわせて7枚の被覆材を貼るため、その手間とコストの削減やクレーンで吊る作業の安全性や被覆作業の正確性の確認等を目的に実施しています。

以前、山佐木材敷地内に製作していた鉄骨モックアップを高さ3mに嵩上げし、そこへCLTを施工していきました。

6つのグリッドに分けて合計12枚のCLTを施工していきます。被覆材の貼りつけを以下の4通りを予定しています。

①工場であらかじめ下面の被覆材を貼り付ける

②CLTを2枚スプライン接合したものに工場であらかじめ下面の被覆材を貼りつける

③CLTをそのまま鉄骨に建て込みした後に、下から被覆材を貼りつける

④グリッドのサイズに合わせた昇降機を製作し鉄骨の下から貼りつける

左記の② 2枚同時に建て込み
左記の② 2枚同時に建て込み

山佐木材製作 吊り金具(ボルトどめ)
山佐木材製作 吊り金具(ボルトどめ)
輸入品吊り金具(穴をあけワンタッチで取付取り外し可能)
輸入品吊り金具(穴をあけワンタッチで取付取り外し可能)

 鉄骨への建て込みは朝から開始し15時頃には終了しました。

今後は上面・下面の被覆材の取り付けを行い、その後に歩行振動試験を実施する予定です。

 

試験の日程は2/19(金)に上記③、④の被覆材の取り付け、2/25(水)に歩行振動試験を実施する予定です。

また、これらの試験は「かごしま木づかい事業」を活用し、鹿児島県、大隅地域振興局からのご協力をいただきながら実施しています。                                              

                                                                 (西胤)

0 コメント

にしつぐ日記・CLT強度試験

12月25日に鹿児島県工業技術センターにてCLTの各種強度試験を行ってきました。

大まかに2種類の試験を実施しました。

 

①某所からの依頼を受けて、ヒノキとスギのハイブリッドCLTを試作し、せん断、曲げ、座屈試験

 

②鹿児島大学工学部塩屋教授のご協力をいただきCLTの鉄筋引き抜き試験

  

 詳細な試験データの取りまとめこれからなのですが、鉄筋の引き抜き試験では、木材の繊維方向と垂直方向に挿入した場合は、約200KNで鉄筋のほうが破断しました。

鉄筋が破断する際は非常に大きい音が出るため、迫力がある試験でした。

 

また、ヒノキとのハイブリッドは強度もあり、意匠的にも優れており、JAS等のハードルを越えていけば大いに可能性があるように感じました。

 


試験体(繊維方向に平行)
試験体(繊維方向に平行)
試験体(繊維方向に垂直)
試験体(繊維方向に垂直)


鉄筋引き抜き試験 試験装置
鉄筋引き抜き試験 試験装置
破断した鉄筋
破断した鉄筋

ヒノキ・スギのハイブリッドCLTの座屈試験 試験装置に設置中
ヒノキ・スギのハイブリッドCLTの座屈試験 試験装置に設置中

 試験の結果データをまとめるのと同時に今月はCLT関連試験が目白押しです。(詳細は塩﨑常務のメルマガCLTコーナーで)

 個人的には耐火、せん断、歩行、遮音、施工性の実績を3月中にまとめる作業があるため、各所と連携し試験後の結果をスピード感を持ってまとめていかねばという感じです!

(西胤)

2 コメント

にしつぐ日記・CLT床2時間耐火上面加熱試験

 埼玉県草加市の(一社)建材試験センター中央試験所にて、CLT床2時間耐火の上面加熱試験を行っています。12/7は9:00から試験体設置に立ち合い、12/8は8:00から加熱試験を開始します。

 私は中央試験所は今回が初めての訪問なのですが、西日本試験所に比べると炉の数が多く、規模が大きいです。

 弊社の試験以外にも柱や壁等の加熱試験が数件行われています。それらの試験にも興味がありますが、他社の開発事業であるため、そこは覗いてはいけませんね。


塩﨑常務は10年以上前からこの試験所にも出入りして開発プロジェクトを行っていたため、思い出話も聞けました。何を質問しても答えが返ってくるのは、このような経験の積み重ねなんだなと改めて実感しました。


試験体の温度確認のため電熱線設置
試験体の温度確認のため電熱線設置
上面加熱炉
上面加熱炉
CLT2時間耐火仕様の試験体 クレーンで加熱炉に移動中
CLT2時間耐火仕様の試験体 クレーンで加熱炉に移動中

上面加熱炉に設置された試験体。12/8(火)朝8:00から着火予定
上面加熱炉に設置された試験体。12/8(火)朝8:00から着火予定

 試験体の仕様決定や試験体製作はもちろん、性能評価の申請・申請図書の作成等、非常に多くの方々のご協力があってこのように試験を実施することができています。改めて感謝いたします。

 あとは2時間の加熱に変色がないように耐えて、無事に合格することを願うのみです。結果は後日お伝えいたします。

 また、私個人としては、性能評価関係は、まず県職員では経験できない仕事です。『〇〇が〇時間耐火で大臣認定取得』という記事をよく木材新聞などで目にしますが、その取得には構想、仕様決め、要素試験、予備試験、本試験と多くのハードルがあることを身をもって知ることができ、非常に良い経験をさせてもらっています。このプロジェクトの一部を担当させてもらえていることに感謝です。 (西胤)

0 コメント

にしつぐ日記・SAMURAI+CLT木造橋研究会

 平成27年9月1日に鹿児島大学産学官連携推進センターにて「SAMURAI+CLT木造橋研究会」の第1回委員会を行いました。

 

 参加者は鹿児島大学塩屋教授、㈱建設技術コンサルタンツ様、と山佐木材㈱の3社です。

 山佐木材では、湾曲集成材等を利用して各地の木橋を手掛けてきました。詳細はこちらの施工実績をご覧ください。

 

 今回の研究会では、SAMURAIの剛性の強さとCLTの面材としての長所を組み合わせることで、よりスマートで頑丈な木橋を実現できるのでは、という佐々木社長のアイデアを如何に具現化するのかを検討していきます。

 



 橋についての専門知識の豊富な㈱建設技術コンサルタンツの中村次長・牛堀次長に対して、SAMURAIの開発者である塩屋教授や佐々木社長が様々なアイデアを出して、熱い議論となりました。皆様の知識や新しいものを生み出そうという気概に感服しました。

 私としては、橋や土木についてほとんど関わったことがなかったため、学ぶチャンスをいただきありがたく思います。次回は10月中旬に第2回目を開催でコストや今後の方針(モデルとなる小規模の木橋を製作し、強度試験を行うか等)についての協議予定です。

(西胤)

0 コメント

「鋼構造オフィスビル床のCLT化」研究成果報告会

2月26日、東京・新木場の木材会館にて「鋼構造オフィスビル床のCLT化」研究成果報告会を行いました。

これは、昨年3月に受託した林野庁委託事業の研究成果を発表するものですが、元々は平成25年に設立した「超高層ビルに木材を使用する研究会」で提案・検討してきた課題です。研究会のメンバーを中心に実施してきた委員会では、大変熱心な議論が行われてきました。

委員会の様子
委員会の様子

 

昨年8月には、山佐木材の敷地内にオフィスビルを想定した鉄骨柱・梁を設置して、実際にCLT床パネルを施工するという施工性確認実験も実施し、これが本当に実現可能なものであるというデータを得ることができました。


 

さらに昨年9月には、2時間耐火認定を取得するための委託事業も追加で受託し、森林総合研究所や建材試験センターで色々なタイプの試験体による加熱実験を行いました。



これまでの成果を、せっかくであれば東京で広く皆様に紹介したいということで今回の報告会を実施することに決まりました。

当初、どれだけ人が集まるだろうかと心配しておりましたが、蓋を開けてみれば、申込期限前に定員150名に達し、最終的には180名以上のお申し込みをいただきました。超高層ビルに木材を使用する研究会、全国木材組合連合会、日本CLT協会、日本木材加工技術協会、日本建築構造技術者協会に後援していただいたことも大きかったと思います。この場を借りて御礼申し上げます。


当日は、あいにくの雨ではありましたが、ゼネコン、設計事務所、メーカー、研究者など各分野の専門家の方々に多数ご参加いただきました。木材会館の7階ホールにいっぱいの参加者を見て、CLTをオフィスビルの床に利用するということについて、高い関心を寄せていただいていることを実感しました。

林野庁木材産業課 小坂室長
林野庁木材産業課 小坂室長
福岡大学 稲田達夫教授
福岡大学 稲田達夫教授

<当日のプログラム> ※敬称略※

・主催者挨拶 佐々木幸久(山佐木材㈱代表取締役社長)
・林野庁挨拶 小坂善太郎(林野庁木材産業課木材製品技術室室長)
・基調講演「我国初の木床超高層ビルの実現に向けて」稲田達夫(福岡大学教授)
・事業報告①「鉄骨梁とCLT床の接合方法」稲田達夫
・事業報告②「CLT床の2時間耐火の実現に向けて」倉富洋(福岡大学助教)
・事業報告③「CLTを用いた木床の施工性確認実験とCLTパネルの製造・加工」
                    村田 忠(山佐木材㈱取締役製造部長)
・特別講演「SAMURAI集成材の設計と施工」塩屋晋一(鹿児島大学教授)

 

▼当日配布した資料をダウンロードいただけます。

ダウンロード
「鋼構造オフィスビル床のCLT化」研究成果報告会資料
成果報告会配布資料.pdf
PDFファイル 18.0 MB
意見交換会の様子
意見交換会の様子

稲田先生が講演の中でおっしゃったように、既に実現可能なレベルまで来ています。近い将来、今回の研究成果をもとに当社のCLTが日本のどこかの高層ビルで利用されることを楽しみにしています。

事務局 山佐木材(株) 佐々木真理

0 コメント

「世界一の九州が始まる ~国産杉がコンクリートを超える!?~」番組動画アップしました

毎週日曜日の朝に九州・沖縄のTBS系列各局で放送されている「世界一の九州が始まる」。この番組の9月14日放送分に、当社が取り組んでいる「SAMURAI集成材」が登場しました。

 

九州・沖縄の方しか見ることが出来ない番組ですが、この番組を提供されているキリン様から番組動画をいただきましたので、ホームページにアップしました。


15分番組ですが、制作のMBC南日本放送様が大変も熱心に取材してくださり、これから商品化を目指す私たちにとって、とても励みになる嬉しい番組になりました。

ぜひご覧ください!

1 コメント

超高層ビルに木材を使用する研究会:第2回総会及び講演会・シンポジウム

10月18日(土)、福岡大学において「超高層ビルに木材を使用する研究会」の第2回総会と、講演会・シンポジウムが行われ、当社は事務局として参加しました。

■日時:10月18日(土)13:20~

■場所:福岡大学商学部2号館231教室

■内容:

(1)13:20~ 総会

(2)14:00~ 講演会「建築における木材活用の意義について」 神田 順氏

(3)15:00~ シンポジウム「超高層ビルにどうやって木材を使用するか」

<コーディネーター>

島田 泰助氏  全国木材組合連合会副会長、前林野庁長官

<予定パネリスト>(※五十音順)

稲田 達夫氏  福岡大学工学部教授

大熊 幹章氏  前農学会会長、東京大学名誉教授

神田 順氏         建築基本法制定準備会会長、日本大学教授、東京大学名誉教授

塩﨑 征男氏  山佐木材(株)常務取締役技術本部長、日本CLT協会技術部長

塩屋 晋一氏  鹿児島大学大学院教授

(4)17:30~ 懇親会(会費制)


14時からの講演会・シンポジウムには、超高層木材研究会の皆様をはじめ、日本木材学会九州支部からもご参加いただき、約70名の方にご出席いただきました。

 

基調講演は、神田順先生にお願いいたしました。

神田先生は、建築基準法に代わる「建築基本法」の制定にご尽力されており、耐震建築、建築構造等に幅広い知見をお持ちでいらっしゃいます。

今回研究会の主旨に合わせて「建築における木材活用の意義」についてご講演いただきました。

●木造=弱いというイメージが伝わってしまったきっかけの一つが日本建築学会の木造禁止決議。昭和34年伊勢湾台風の被害を受けて、防火・耐風水害のための木造を禁止した。木造だから弱いのではなく、安全をどういう形で考えて、どういう風に逸していくのかというのが本来のテーマである。

●2006年姉歯事件という構造計算書の偽装がきっかけで建築基準法の改正が行われた。ルールを細かくたくさん作ることによって規制が強化された。これは木造建築にとっては負の作用をもたらし、確認申請がなかなか通らないといったことも起こった。

●2003年に建築基本法制定準備会を200名くらいで発足させた。98年の法改正により建築の理念や関係者の責務が見えにくくなったことがきっかけ。

建築は安全でなければならないが、安全確保については専門家の責任がある。また建築主が責任を認識するということをどのようにして一般の通念にしていくか。

 

シンポジウム「超高層ビルにどうやって木材を使用するか」は、島田泰助氏をコーディネーターにお迎えし、パネリストとして稲田達夫氏、大熊幹章氏、神田順氏、塩﨑征男氏、塩屋晋一氏に参加していただきました。(各氏略歴は添付ファイル参照)

ダウンロード
[超高層木研]26講演会配布資料.pdf
PDFファイル 225.7 KB

稲田達夫会長は、現在取り組んでいる「超高層オフィスビル床のCLT化」について、接合、耐火、施工性確認などの実験結果を紹介し、「イメージを持ってもらうために、30階建て程度の超高層オフィスビルで木床、木小梁を用いた試設計を一つ行い、資料をまとめたい」と話しました。

塩屋晋一副会長は、鉄筋を入れた集成材(SAMURAI集成材)による建物第一号の事例を紹介。塩﨑征男氏は、材料としてのCLTの特長や海外の事例等を紹介しました。

大熊幹章氏は自身が関わる虎ノ門地区のビル建て替えについて、実際に木床にCLT利用ができないか検討されていることを報告し、研究会に協力を求めました。

島田氏は、戦後日本は建築基準法にも見られるように「非木造の街づくり」=「災害に強い街づくり」を目指してきたが、今時代は逆に動いている。技術的にも「木造でも強い街づくり」が可能になっている。まず最初に木材を使うことを検討し、木材がダメなら他の材料を検討するという考えを普及させていきたいと話しました。

研究会は、九州を中心に法人会員12社、個人会員52名になりました。

現在も会員を広く募集しております。ご興味のある方は研究会ホームページまたは研究会事務局(山佐木材)までお問い合わせください。

(事務局 総務経理部 佐々木真理)

0 コメント

世界一の九州が始まる

お知らせです!

 

「世界一の九州が始まる」に山佐木材が出ます!

http://www.e-jnn.com/sekakyu/home/

 

九州・沖縄のTBS系列局で毎週日曜日に放送されている15分番組で、当社が商品化に取り組んでいる「SAMURAI集成材」が紹介されることになりました。

 

■放送日:9月14日(日)午前10時15分~10時30分

「国産杉がコンクリートを超える!?」

■放送局:(鹿児島では)MBC、その他九州・沖縄のTBS系列局で放送されます

 

今度の日曜日の朝ですよ!お見逃しなく!! 

 

0 コメント

CLT事業「幅はぎ作業棟」

今日は晴天。

幅はぎ作業棟の工事もだいぶ進んでいます。

0 コメント

CLT施工性確認実験見学会

8月27日(水)午後、当社下住工場におきまして、CLTを用いた木床の施工性確認実験の見学会を行いました。

見学会には「超高層ビルに木材を使用する研究会」の会員を中心に、行政、大学、メーカー、ゼネコン等、40名近くの方にお越しいただきました。

(説明は福岡大学工学部の稲田達夫教授)

 

これは、先のブログでもご紹介しました通り、林野庁委託事業の一環で行う実験で、非木造建築の床にCLTを使用することを想定し、実大モックアップを使って接合部分の施工性の良否を確認するものです。

実験用の鉄骨フレーム10.8m×7.2m(3.6mモジュールを想定)
実験用の鉄骨フレーム10.8m×7.2m(3.6mモジュールを想定)
杉CLT(1.8m×3.6m 7層7プライ)の木床を鉄骨フレームに縦横12枚設置。
杉CLT(1.8m×3.6m 7層7プライ)の木床を鉄骨フレームに縦横12枚設置。

 

施工性確認実験は8月25日(月)から28日(木)にかけて行われ、途中雨に降られたりもしましたが、概ね予定通り順調に進みました。

施工時間は設置、調整、クロスビス接合まで、1枚あたり15分程度という高い施工性が確認出来ました。この実験で得られたデータを今後の実験計画に活用していくことになります。


★施工性確認実験について日刊木材新聞に掲載されました

ダウンロード
20140906日刊木材新聞(施工性確認実験).pdf
PDFファイル 500.1 KB
0 コメント

CLT事業「幅はぎ作業棟」

幅はぎ作業棟の屋根掛けが始まりました。

クレーンが2台、左は林野庁委託事業の実験中です。

0 コメント

CLT施工性確認実験はじまります

福岡大学工学部稲田研究室の皆さんが鹿児島入り。

今日から8月30日まで『CLTを用いた木床の施工性確認実験』を行います。

平成25年度補正予算による林野庁委託事業の一環で行われるものです。 

事業名:CLT等新製品・新技術利用促進事業のうちCLT実用化促進(接合部データの収集・分析)

福岡大学の皆さん。暑いけど頑張ってください!
福岡大学の皆さん。暑いけど頑張ってください!

 

当社内にオフィスビルを想定した10.8m×7.2mの柱梁鉄骨フレームが組み上がっています。

これからCLTの床を設置して鉄骨梁との接合や床と床の接合について、施工性の良否を確認していく実大実験です。

超高層オフィスビルの床のCLT化への第一歩!

27日(水)には実験の見学会も予定しておりますので、追ってご紹介いたします。

0 コメント

第32回ジャパン建材フェア

8月22日(金)・23日(土)の2日間に渡り、東京ビッグサイトで行われた「第32回ジャパン建材フェア」に参加し、当社で製造しているCLTについて紹介してきました。以下にご報告します。


国内最大級の建材展示会

200社を超えるメーカーが出展し、総来場者数約3万人という大規模な展示会が、東京有明にある東京国際展示場(通称:東京ビッグサイト)東展示棟1・2・3ホールで開催されました。開催期間中は全国各地よりツアーバスが乗り入れ、終始活気に満ちたイベントでした。

昨今の環境問題やエコ意識、政府による木材促進などによる木材への注目からか、今回出展するにあたり用意された木構造グループのブースは会場中央部に用意され、木造建築物への期待の大きさが伝わってきました。

木構造ブース準備の様子
木構造ブース準備の様子


ブース内には大断面構造用集成材(提供:秋田グルーラム)やLVL(提供:KEY-TEC)を使用した構造体にCLT(提供:銘建工業・レングス)や杉BP材(提供:工芸社ハヤタ)、羽目板(提供:物林)などによる壁材が組み込まれた構造物が設置され、その前に当社のCLTモニュメントが設置されました。

木構造グループのブース
木構造グループのブース
当社で製造したCLT。実際に触ってその厚みや重量感が伝わるように工夫しました
当社で製造したCLT。実際に触ってその厚みや重量感が伝わるように工夫しました


来場者と反響

来場者はおよそ3万人で、その大多数は建築業界関係者でしたが、建築業界も幅広く、大型木造建築にあまり触れる機会のない方も多く来場しており、木構造ブースにかなり興味を示し関心を寄せ質問などをしてくる人も見られました。



中でも工務店や設計事務所の方からCLTについての質問が多かったです。

どのような使われ方をするのか?使用実例はあるのか?などの質問から、強度の問題や、火や断熱・音の問題、今後の展開やいつごろから本格的に使用可能か?といった質問まで多数いただき、改めてCLTへの関心の高さと期待を感じました。


今後への取り組み

今回の展示会は関東地区メインということもあり、来場者の中で「山佐木材」を知っているという人は少なく、鹿児島からの出展に驚かれる人もいらっしゃいました。今後、木造建築物が注目され見直されていく中で、大断面集成材やCLTを武器に当社の知名度を向上させ、木造建築の飛躍につなげたいと思います。


9月27日(土)・28日(日)には、マリンメッセ福岡で開催されるナイス(株)の「住まいの耐震博覧会」に出展の予定です。ご興味のある方、会場でお待ちしております!

(集成材部 西牧)

1 コメント

SAMURAI空撮!

今日はテレビ局(MBC様)の取材で当社にこちらがやってきました!

カメラ搭載ラジコンヘリ!
カメラ搭載ラジコンヘリ!

7月末に完成したSAMURAI集成材による試作棟を、このラジコンヘリで上から撮影するそうです。

かなりの安定感で急浮上!
かなりの安定感で急浮上!


私たちも興味津々で空撮の様子を見学させていただきました。

天気も良く、風もなく、撮影は上手くいったようです。


★MBC様がSAMURAI集成材について取材されている番組が9月14日(日)に放送される予定です。

番組名『世界一の九州が始まる』です。どうぞお楽しみに!

http://www.e-jnn.com/sekakyu/home/

0 コメント

CLT事業「幅はぎ作業棟」

5月に地鎮祭の様子をご紹介していたCLT事業の「幅はぎ作業棟」

台風で延期になっていましたが、本日より棟上げ作業を行っております。 

作業棟建設の様子は、今後も時々ブログでご紹介していきたいと思います。

 

0 コメント

CLT事業「幅はぎ作業棟」地鎮祭

5月9日、今年度からスタートするCLT事業の「幅はぎ作業棟」の地鎮祭を行いました。いよいよ念願の建設スタートです。

 

将来的には、この場所でプレス、二次加工まで出来る一貫ラインにする予定ですが、今回は幅はぎラインのみをここに置きます。従って建屋としては全体計画の1/6程度の500m2のみを、今回建設します。

プレスは、論地工場が空いていることから、こちらに設置、この幅はぎ装置で出来た板を論地工場まで運んで、積層し、仕上げてお客様に届ける方法をとりました。

 

建築は地元の国基建設(株)様が施工することとなり、9月には完成予定です。地鎮祭には、役員と、国基建設(株)現場監督様、そしてこの事業を推進する製造部の4名が参加しました。

幅はぎ装置は(株)太平製作所様に発注、お盆過ぎに納入予定です。9月から試運転、そして本格稼働出来るものと期待しています。

 

将来的には一貫ラインにする予定
将来的には一貫ラインにする予定

当社のCLT事業への取り組みが、5月4日(日)の地元紙「南日本新聞」に大きく取り上げられたことから、鹿児島県内でもにわかに話題となり、多くの方々の関心を呼び始めたようです。1日も早く生産体制を整え、この新材料による新しい木造建築の黎明を迎えたいものと思います。

(代表取締役 佐々木幸久)

1 コメント

ウッディストのたより新年号

はやいもので、今年もあと残り1週間となりました。当社の年内の営業は12月28日(土)まで、仕事始めは1月6日(月)です。どうぞよろしくお願いいたします。

本日、季報「ウッディストのたより」新年号が刷り上がりました。今回は「次の時代への取り組み」というタイトルで、当社の技術開発特集号としました。

CLTや鉄筋補強集成材(SAMURAI集成材)、ホウ酸塩処理木材などについての取り組みをご紹介しております。

新年早々お届けいたしますので、どうぞお楽しみに!

■PDFファイルを掲載しました!

0 コメント

京都大学でCLT接合実験を行いました

11月5日~11月15日にかけて、京都大学(京都府宇治市)にて「全ネジスクリューを用いたCLT壁-CLT床間接合耐力の評価」というテーマで試験を行いました。

建物をほぼスギCLT(直交集成板:Cross Laminated Timber)だけを使って建てる場合を想定し、金物類が少なく施工の複雑さがなく、なおかつ部材の加工も簡単なCLT壁-CLT床間の接合法である「全ネジスクリューの斜めクロス打ち」を採用し、その耐力試験をしました。

図1 全ネジスクリュー斜め打ち イメージ
図1 全ネジスクリュー斜め打ち イメージ

試験方法は、せん断試験、引き抜き試験、耐力壁試験の3通りで、各試験の中でスクリューの間隔、角度などを変えて、条件の違いによる耐力への影響を比較しました。

写真1 全ネジ斜め打ち状況
写真1 全ネジ斜め打ち状況
写真2 約150㎏のCLTを吊り上げる
写真2 約150㎏のCLTを吊り上げる

写真3 せん断試験
写真3 せん断試験
写真4 引き抜き試験
写真4 引き抜き試験

せん断試験、引き抜き試験ともにスクリューの打ち込み角度の影響が大きく現れました。打ち込み間隔の影響はほとんど見られませんでした。

ほとんどの破壊は壁側のネジの引き抜けによるものでした。

スクリュー1本当たりの耐力は、せん断でも引き抜きでも、10kN(約1トン)前後という結果でした。

写真5 せん断試験 破壊後
写真5 せん断試験 破壊後
写真6 引き抜き試験 破壊後
写真6 引き抜き試験 破壊後

気付いた事としては、破壊後、床から壁が剥がれて隙間ができても全ネジスクリューがなかなか抜けきらないという点が特徴的でした。

実際床と壁が離れても、ある程度せん断性能は保たれており、全ネジスクリューによる接合部は壊れにくく、安心感が大きいということが言えると思います。

写真7 耐力壁試験 破壊後
写真7 耐力壁試験 破壊後
写真8 耐力壁試験 金物が床にめりこむ
写真8 耐力壁試験 金物が床にめりこむ

試験体の数が多いことや、なかなか試験自体が思っていた通りに進行しないといった苦労はありましたが、面白い実験になりました。

 

約2週間の滞在でしたが、京都らしいところは何も見ることなく帰りました。

(王将で餃子を食べました)

 

皆様、ご協力ありがとうございました。

(建設部 小松)

4 コメント

CLT建物見学会に参加しました

季報「ウッディストのたより」2014年新年号紙面に掲載した内容です。

写真と最後の一言を追加し、ブログとして再掲載いたします。

11 月30 日、銘建工業(株)様と高知おおとよ製材(株)様によるCLT 建物の構造見学会(高知県長岡郡大豊町)に参加しました。

高知おおとよ製材(株)様の社員寮となる三階建ての共同住宅(部屋数5 戸)は、CLT(高知県産スギ製)の壁、床、屋根で構成されており、独立した柱や梁はありません。

国内で初めてCLTを構造躯体として使用した建物ということで、当日は全国から約300人もの見学者が訪れており、注目度の高さを実感しました。

CLT は国内では基準強度が定められていないため、時刻歴応答解析という構造計算を行い、国土交通大臣の個別認定を取得して確認申請に出すという方法がとられています。

接合には引きボルト接合という方式が用いられています。建て方工程については、CLT の細かいピースを地組みして幅の広い壁状態にしたものをクレーンで吊り、ボルト孔に落とし込むという方法で組み立てられています。

引きボルトの間の金物はせん断受け用
引きボルトの間の金物はせん断受け用
重厚な床と引きボルトの大きな座金が印象的
重厚な床と引きボルトの大きな座金が印象的

通常の木造軸組工法が約一週間かかるところを地組みしてから二日間で建て方が終了しています。将来的にCLT がより大きな壁、床単位で作られることになれば、さらに工期が短縮されるものと思われます。

建物内部の迫力
建物内部の迫力
このままでもクールな雰囲気ですが外装は塗り仕上げになるそうです
このままでもクールな雰囲気ですが外装は塗り仕上げになるそうです
裏側(出入り口側)から側から見る
裏側(出入り口側)から側から見る

この日のうちに鹿児島に戻らなければならず見学会を終えると急いで空港(関空)に引き返しました。うどんを食べる時間はありませんでしたが、途中目に入った紅葉が割ときれいなのが印象に残りました。

(建設部 小松)

0 コメント

CLTフォーラム2013

10月24日(木)、「CLTフォーラム2013」にスタッフとして参加しました。

◆日時:10月24日(木)13時~17時10分(その後懇親会19時30分まで)

◆会場:東京大学農学部 弥生講堂一条ホール

◆主催:日本CLT協会

◆後援:公益社団法人日本木材加工技術協会、木質構造研究会

(平成25年度 林野庁地域材供給倍増事業のうち木材産業等関連支援事業)

当日、東京は台風27、28号の営業で雨模様でしたが、銀杏の大木に囲まれた弥生講堂は、落ち着いた表情を見せていました。

この建物は構造体のカラマツ集成材をはじめ、内装、テーブルや腰掛にいたるまで、様々な木質材料が使用されています。

300人対応のホールですが、参加申し込みは約250人ということで、プレス席、スタッフ席を合わせると、ほぼ満席でした。

会場となった東京大学の弥生講堂
会場となった東京大学の弥生講堂

第1部は、オーストリアのグラーツ工科大学ゲルハルト・シックホッファー教授を講師にお迎えし、『CLT ヨーロッパにおける経験』と題してご講演をいただきました。

ご自身が関わってこられたCLTの発想から開発の概要。木質材料としての強度の優位性、CLTを利用した建築物の設計に関する留意点など多岐にわたりました。

(講演の詳細資料はCLT協会ホームページからダウンロードできます)

グラーツ工科大学ゲルハルト・シックホッファー教授
グラーツ工科大学ゲルハルト・シックホッファー教授

第2部は、パネルディスカッション。東京大学の有馬孝禮名誉教授をコーディネーターに、5人のパネリスト(※)により『日本型CLTの将来』というテーマで、それぞれの立場から、貴重な興味深い意見をお聞きすることが出来ました。また聴講者の方からの質疑も多く出され、CLTに対する関心の高さがうかがえました。

(※法政大学網野教授、ベターリビングつくば岡部総括試験研究役、工学院大学河合教授、日本CLT協会中島会長、ゲルハルト・シックホッファー教授)

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子

その後、同会場エントランスホールに場所を移して、懇親会が開催されました。講師、パネリストの先生方、聴講の方々あわせて60名を超え、とても賑やかなパーティーとなりました。

(総務経理部 前田和浩)

懇親会の様子
懇親会の様子
0 コメント