M田部長のぶらり肝付町の旅・雨の七夕と大賀蓮

 

今日は七夕です。

昨日来の猛烈な大雨で西日本を中心に洪水や崖崩れなどが発生しています。

被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 

 この時季、肝付では、七夕かざりが商店街を彩っています。商工会の呼びかけで、保育園や幼稚園、小学校が各クラス毎に、また、社会福祉施設や自主的なグループがそれぞれ飾り付けをした笹竿をお店の前の外灯に立てているのです。町並みに手作りの紙鎖や切り紙、短冊などが揺れるのは、派手さはありませんが、しみじみと季節感が伝わってきます。

 ところが、新暦の七夕は梅雨のさなか。それぞれが心を尽くした飾り紙は、雨に打たれて落ちてしまうことが多いのです。今年も飾って二、三日はさらさらと揺れていたのですが、このところの雨ですっかり寂しくなってしまいました。なかば今回の取材は諦めていたところ、その筋に詳しいM理さんから、温泉ドームにきれいな七夕かざりが残っているとの情報。

 

 

 行ってみると、左右対で飾られていました。そうそう、このさらりとした風情がよろしい。むかしむかしの夏の初めがよみがえるというものです。短冊にいろいろな願い事を書きました。「なわとびが上手になりますように」とか「宇宙に行きたい」とか。誰かが書いた短冊の願いごとをちらりと読んでみたいのも人情です。

 

なるほど直球。M田も同感です。なかには、「世界平和」とか「給与UP」とか。

そういえば、パソコンやスマホを使ってばかりで、紙に思いを書くことから遠ざかっているような気がします。旧暦の七夕にはまだ十分日にちがあるので、短冊におじさんなりの願い事を書いてみたくなりました。書けば叶うような、ほどほどの。

 

 さて、雨が苦手な七夕かざり。雨の似合う花と言えば紫陽花ですが、こちらではもう時期をすぎてしまいました。これからの季節、花にも葉にも雨粒が遊ぶような蓮も楽しみです。鹿屋市の串良支所敷地には、昔の濠が保存されており、そこを利用して蓮が植えられています。

 

 

 「この蓮は弥生時代そのままの種だそうで、1951年に千葉で発掘された3粒の蓮の実から発芽させたものを株分けで殖やし育てたと説明書きに記されています。開花させた植物学者、大賀一郎博士の姓をとって「大賀蓮」と呼ばれているそうです。なんと天然記念物。

小雨の日にゆっくり見に行きましょう。     

 

(次はやっぱり海へ行きたいな M田)