防腐防蟻・メンテナンス

山佐木材では木材の防腐防蟻に「ホウ酸塩」をお薦めしています。
日本の住宅寿命は先進国に比べて極めて短く、資源利用の観点、ライフサイクルコストの面からも長寿命化に向けての取り組みが必要です。
山佐木材は、農薬系薬剤でない自然界に広く存在するホウ酸塩を用いた木材保存処理に取り組み始めて10年が経過しました。
現在では、加圧注入処理(処理濃度2種類)、現場吹き付け処理を行う「ボロンdeガード工法」が軌道に乗りつつあります。
加圧注入処理においては、乾式注入を廃止して、ホウ酸塩処理に一本化しております。

ホウ酸処理木材について


ホウ酸処理木材の特長


ホウ酸処理方法

ホウ酸注入の様子
ホウ酸注入の様子

ホウ酸塩

ホウ酸で処理された木材は人体に安全で、般的に使用されている薬剤のように成分が揮発、蒸散せず、室内の空気を汚すことがありません。また、ホウ酸は木材中を移動する性質を持っているので、木材の芯まで浸透することで効果が持続し、金物や釘などを腐食させることもありません。

なにより、人やペットへの優しさ、安全性の高さ、地球環境への配慮という観点から優れた保存処理と言えます。

      


自然界に存在する微量元素、ホウ素

住宅の老朽化を進める要因としては、シロアリなどによる食害と腐朽菌による木材の腐朽が挙げられます。私たちはこれらの要因から住宅を守る手段として、早くからホウ酸に注目してきました。ホウ酸は私たちの周囲、自然界のいたるところに存在し、植物の成長に欠かせない微量元素のホウ素()を含んでいます。特に野菜や果実の育成には不可欠で、世界では年間6万トン、日本でも3千トンのホウ酸が肥料として使用されています。また栄養学的にも必要な物質で、成人は1日に平均1~3mgのホウ素を摂取しています。

このようにホウ酸は人体に馴染み深い物質で、腎機能のある生物の場合、よほど大量摂取しなければ毒性は認められません。言い換えれば、腎機能を持たない生物にのみ毒性を発揮するので、シロアリやヒラタキクイムシを代表とする害虫類および木材腐朽菌などに効果を発揮するのです。

 〈「ホウ酸処理木材とは」パンフより一部抜粋〉

上の画像は、合板にホウ酸塩を噴霧し、カビの起こりやすい場所に一定期間おいていたものです。(右側の0番部分はホウ酸塩を塗布していない)
床下におけるカビの発生を抑える効果があることが一目瞭然です。