メールマガジン第62号>完成物件紹介

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ★【完成しました!】グッドデザイン賞 受賞おめでとうございます!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  

★弊社材料を使っていただいた2物件の設計事務所様がグッドデザイン賞を受賞されました! 

 

■建築工藝舎一級建築士事務所様

 『ヨガリトリートヴィレッジ クシャナ』

・所在地:沖縄県石垣市

・発注者:クシャナ株式会社様

・設 計:建築工藝舎一級建築士事務所様

・建物構造:木造2階建

・建築面積:217.16m2

・延床面積:273.86m2

 ・建物用途:滞在型ヨガ施設

【背景】

 石垣島は八重山諸島の交易の要衝として人・モノ・技術を外部から取り込むことに抵抗のない土地柄である。本建築は人・モノ・技術の交易場となり、設計者は常駐・監督して交通整理した。

 施設の核となる棟(食堂+主催者住居)は、階下に3台分の車庫を擁する2階建て木造建築物である。 利便性から車庫は12m大スパンの無柱空間となり(琉球古民家に隣接する車庫が景観を壊す例が多い)風速70m/秒超の台風対策として、大スパンはD22鉄筋200本とエポキシ樹脂によるトラス梁とした。 琉球赤瓦漆喰押えの荷重を支え、台風と潮風に抵抗する屋根は厚さ36mmのCLTである。

 台風対策(堅牢性と飛来物抑止)と、眺望(南に八重山諸島、西にフサキビーチを望む)を両立するのは約100枚の厚さ60㎜の杉構造ルーバーである。1枚ごとに形状が異なるため、100枚の施工図を描き、加工・設置を設計者が指揮した。

 

【審査委員の評価】

 住宅の95%が非木造、特にRCの住宅の多い沖縄に伝統建築である琉球赤瓦の木造建築を増やしていきたいという志のもと、CLT工法を取り入れコスト、実現できる空間の自由さなども確保した魅力的な提案となっている。CLTのパネル梁を用いて大スパンを飛ばし、駐車場を確保したりと従来の木造では実現できなかった大空間を実現させている。また設計者自らの常駐監理による分離発注方式を採用することで細部にわたるまで行き届いた設計となっている点も評価された。 

(グッドデザイン賞HPより)

http://www.g-mark.org/award/describe/47986


株式会社 酒井建築事務所様

 『大屋根の家』

・所在地:鹿児島県奄美市

・設 計:株式会社 酒井建築事務所様

 ・建物構造:木造2階建

・建築面積:91.97m2

・延床面積:124.83m2

・建物用途:戸建住宅

【背景】

 施主の、特にご主人は大きなガレージや庭を希望していた。予算にも限りがあったため、大きな屋根を外部に掛けることでより自由に使える半屋外スペースが出来るのではないかと考えた。

 

 この大きな屋根の下は様々な行為を許容してくれる、単なる車庫や遊び場だけでない集落コミュニティの一端を担う可能性のある空間であると気づき、室内空間の構成も含め、より住宅を外部に向けて開放・拡張可能なものを目指すこととした。

 

 社会的背景に目を向けると、近年奄美においても祝い事・集まりを家で行わない家庭が増えてきている。住宅も、集まることを前提としない住宅が増えているようで、いま集落の中に建つ住宅を再考するのは非常に重要であると考えた。そこで、大きな屋根を室内のキッチン・ダイニング・リビングと一体の、人の集まることもでき、ガレージでもあり庭でもあり宴会場でもあるような大らかさを持つ、日影で風の抜ける心地よい空間としてデザインした。

 


【審査委員の評価】

 切妻屋根の片側を着地させ、屋根下空間の半分を半屋外として開放した、大胆な住宅である。奄美大島の厳しい自然環境や住まい方を考慮した上で、この形式が導き出されていることが興味深い。大屋根により、住宅は半屋外空間に対して大きく開くことができ、同時に地域の居場所となりうる空間を作り出している。伝統的な家づくりを継承していくことのみが地域に根ざした家づくりではないということを示す、挑戦的な住宅である。 

(グッドデザイン賞HPより)

http://www.g-mark.org/award/describe/47855?token=6sy3GvEB7C