メールマガジン第54号>社長連載

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★【社長連載】 Woodistのつぶやき(21)

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住友林業の高さ350mの木造ビル宣言

 2月初め木材関連業界でちょっとした騒ぎがあった。

 住友林業が地上70階、高さ350m、延べ床面積455,000m2という巨大な木造超高層ビルを作ると発表したことによる。

 詳細は同社ホームページ・プレスリリース参照。  http://sfc.jp/information/news/2018/2018-02-08.html 

 

 さすが木造在来工法住宅ナンバーワンの実績。そして中堅ゼネコンの熊谷組を傘下にして、木造「非住宅」建築においても一流の木造ゼネコンを目指すという、「林業」を社名に残す一部上場企業である。

 日建設計が協力しているということもあり、これからの都市部高層オフィス建設のあり方に大きな一石を投じたものと思う。この一石はしばらくの間多くの人々の念頭にあり続けて、折に触れて言及されるだろう。

 ただ完成目標時期は2041年であり、余りに先の話で、何より私は目にすることは出来ないだろう。 

 

 

竹中工務店のAlta Ligna Tower

 一方、竹中工務店がちょうど同じ時期に発表した「Alta  Ligna  Tower」は、鉄骨造等6階+木造14階(20階)で高さ100m、延べ床面積35,000m2で、住友林業の計画に比べると小ぶりである。

竹中工務店のパンフレットより
竹中工務店のパンフレットより

 

 計画は2018ー2025となっており、極めて現実的なものと考えられる。この短期間にこれだけの木造ビルを完成させるための現時点での技術課題は相当なものであり、ここまで期間を切って発表するという自負には驚嘆せざるを得ない。さすがは竹中工務店と思う。

 この時期なら私も完成を見ることが出来そうである。それだけでも有り難みが感ぜられる。 

 (代表取締役 佐々木 幸久)