メールマガジン第37号>役員挨拶

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★役員からのメッセージ             常務取締役技術本部長  塩﨑 征男

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やはり おかしい環境の変化

 このたびの台風16号の上陸(大隅半島直撃)に際して、多くの方々からのご心配をいただき心より感謝申し上げます。

 今回の台風では、弊社におきましても会社の建物一部が破損したり、屋根がはがれたりといった損傷を受けました。また町内においても、橋が数本流され、山の上に建っている風力発電の風車が根元から折れたり、倒木もいたる所にまだ残っている状況です。こうした、被害もさることながら町内の一部(当社地区も)停電が、1日半以上続くといった状況でした。

 私はと言うと、東京に出張中だったため前日の台風養生や通過後の後片付けなどのお手伝いを全く出来ず、申し訳ない思いです。

 

 今年は、4月の熊本地方を襲った「熊本地震」に始まり、さらに大雨・土砂災害が続き、台風もすでに6本が上陸。

それも東北地方に初めて上陸するとか、北海道に3本が上陸するなど、災害の多い一年となっています。

 過去・・といっても近い以前の台風は、赤道近くの海水面の温度の高い海上で発生し、日本に近づくにつれ海水温度が下がるため、勢力を落として上陸という動きだったそうですが、最近の傾向として、発生地域が日本の近海にもみられ海水温度が高いため勢力を増しながら近づき、上陸するという傾向が見られるそうです。

海水音上昇の原因としては、やはり「地球温暖化」なのでしょうか?地球温暖化を防止するための1案として木造推進が提唱されていますが、すでにこうした被害が増えてきている訳で、さらなる温暖化防止策を早めていく必要を感じるこの頃です。

 

 以前のメルマガでもご紹介させていただいておりますが、当社の仕事の心がまえについてまとめた十か条があり、その十に「何が起こるかわからない非常時に備えよう地震、雷、火事、噴火」という名言があります。これらは、ある程度の予想ができるもののいきなりという事象が多いのですが、台風の場合には、近年の発達した気象予報により、詳細な予測ができるようになっていますし、携帯電話の普及により停電で電話が通じなくとも安否を確認できるなど、近年の文明の発達のおかげで助かっているところも多く感じます。ただそうした文明の発達が起因して地球温暖化が進んでいるのか?と考えると、矛盾を感じなくもありません。

 いずれにせよ、近年の異常気象は、今後も続くと考えられます。平素から心がまえをし、いざという時に、まず自分の安全を守れるように気をつけて暮らしていきたいものです。

 

CLT告示後の問合せの変化・・

 平成28年3月31日、4月1日に施行された「CLTに関する告示」後、当社にも多くの問合せが寄せられています。

 設計法・基準強度が無い時期のCLTへの問合せに対しては、材料の説明を行った後「時刻歴応答解析、仮設建築物や実験を行っての利用が可能です」と説明していたのですが、告示施行後には、実際に告示を使って設計をしたいという問合せが増え、具体的な設計法や強度に関する説明に代わってきています。こうしたCLTを利用した建設計画の増加の理由として、一つには、「CLTを採用した建築物」への補助事業が多いことによるためとも思われます。この点では、我々メーカーや日本CLT協会としては、とてもありがたいことと思っています。

 ただし、希望なのですが・・。ただ使えばということではなく、「建てたはいいけれど、CLTの建物ってこんな性能なの?」と思われないように、性能の良い建物が建って欲しいと願っています。これは、私の考えというより、同様のことを某先生が危惧されておられたことに、共感した考えではありますが・・・

 

私の「座右の銘」・・

 私が、木構造の仕事を始めた時(昭和58年)、建築も構造も全くのど素人だったのですが、まだ若く(笑)、好奇心だけで突き進んでいたような気がします。逆に建築・構造などを最初から関わっていなかったのでそのようにできたのかもしれません。

 その頃には、今のように集成材建築、木構造に関する書籍なども少なく、建設の事例も少なかったこともあり、「まずは、自分でやってみよう」という気概で担当をしてしました。

 多少の見栄張りもあったのか、判らないこと(建築用語や構造)が話に出ると、その場は知っている風に装って、その後自分で調べて納得したりもしていたのですが、今もやはり判らないことや知らない事は、まず自分で調べたり、やってみるという行動パターンは、変わっていないと思っています。

 そんな折、ふとした機会にある有名な科学者の言葉を見付けました。

似顔絵 そうですアインシュタイン博士なのですが・・・

「何かを学ぶには、自分で体験する以上にいい方法はない」とおっしゃっていたそうです。

 以前からそのように考えやってきたのですが、この言葉を見つけてからは、大げさですが「座右の銘」として今後も頑張っていこうと改めて確認をした次第です。

 部下・自分自身では、それでも良いのですが、上位者としての心がまえには欠けているかなとも思います。「やって見せ、言ってきかせてさせてみて、褒めてやらねば、人は動かじ」と言われた方がいらっしゃいます。今後は、これも心に留めていきたいと思います。

さて、どなたの言葉かご存知ですか?

 

やはり 災害は、いきなりやってきます・・・

平成28年10月8日 午前1時46分 阿蘇山が爆発的噴火を起こし、噴煙は1万mにも達し、周囲に噴煙・噴石を降らせました。

降り積もった湿った灰で周囲は覆われたそうです。全く 情報も無かっただけに、「えっ!」と驚いたのですが、これまでの噴火は、36年ぶりだったそうです。

熊本では、春の地震に続いての自然災害が発生した訳です。やはり、地震・噴火は多少の予兆はあるにせよ、いきなりやってきます。

「何が起こるかわからない非常時に備えよう地震、雷、火事、噴火」

皆様におかれましても 常に心掛け、備えておいてだだければと思います。

 

(常務取締役技術本部長 塩﨑 征男 )