今月のお題 「歳暮」(せぼ)

渋柿会鹿屋支部

青字は読み方です。声に出して読んでみましょう。

分からない方は近くの鹿児島出身者に読んでもらいましょう!

(注)若い人は鹿児島出身者でもなかなか読めません

 

金額の安し 大か品をち   歳暮選っ

ぜんのやし     ふとかしなをち せぼえらっ

唱 そげな都合ん良 物品が有ろかい

      そげなつごんえ    しながあろかい

       西迫 順風

 【解説】師走の某日、夫婦揃ってお歳暮の下見に。生活にゆとりのない身に限られた予算では、安くて見掛けの良い品物をと願って店内を物色したものの結局、ゼニが物を言う世の中と悟った次第でありました。

 

歳暮選っ 相手ん地位で 差をつけっ

せぼえらっ  えてんくらいで  さをつけっ

唱 胡麻擂い言どん 仕方は無がな

    ごますいちゅどん  しかたはねがな 

        山下 明良

【解説】例年お歳暮選びも相手次第で贈る品物に差をつけるのは当然。例えば職場のお偉いさんや上司には印象を悪くしないように心配りするのは当たり前でしょうに。

 

預かった 隣の歳暮を  揺っみっ

あずかった とないのせぼを ゆすっみっ

唱 中味は何か  家族中気になっ

   なかみはないか   けねじゅきになっ

       川辺 多恵子

【解説】お隣さんは折悪しく不在。そこにお歳暮の配達があり、その旨話したところ預かってくれとの頼みで帰宅されるまで預かったところ、何やら液体の音がして中身が気に掛かり、家族で吟味。真似した子供に親父が一喝「コラ!!何ゆすいか」


★解説は渋柿会鹿屋支部の有川南北氏にいただきました。

★写真:山佐木材写真部