メールマガジン第100号>部門長挨拶

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★部門長からのメッセージ  

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  あと100年後、地球の人口は100億人に達するということですが、地球温暖化の加速する中で、これほど多くの人々を賄える食料は調達できるのでしょうか。

 干ばつや洪水などにより、食糧生産のための基盤は失われ、多くの貧困層の人々は飢えに苦しみ、あるところでは暴動に発展してたくさんの命が奪われます。バイオ技術の向上やLED照明を利用した、災害に影響されない室内栽培技術の開発でいくらかは食糧危機が改善されたとしても、一部の富裕層が潤うだけで下級層までは届かないでしょう。

 世界各国が協力して、食糧生産技術開発を推進していく必要があり、一人一人の考え方を変えていく時期に来ています。日本の場合はどうでしょうか。食べ残しや売れ残りなど作り過ぎで廃棄処分する量が世界一という最悪の状況です。この流れを自覚して変えていくことが大切です。

 

 今年の1~2月は、昨年から続いているラニーニャ現象の影響で寒い冬になるとの予想です。地球温暖化の影響では無いでしょうが、最近はジェット気流が蛇行する傾向が多くなり、冬でも暖かいところと逆に極寒のところに二分されています。動植物の生態系に悪影響が起こらないことを祈っています。

 このまま地球温暖化が加速すると、2060年頃の夏のオリンピックを開催できる都市は世界で2ヶ所しかなくなるそうです。また、昼間の労働時間も3時間程度になり働く時間が少なくなるそうです。労働環境が変化し、昼夜逆転する可能性を否定出来なくなります。食糧生産量にも影響が出ると思われ、生産量は激減します。

 海の中を見てもこれまで生息が確認されなかった地域で、亜熱帯の魚が数多く発見されたり、大量の魚の死骸が確認されたりしています。地球温暖化は確実に身近に迫っています。世界中で脱炭素への取り組みやクリーンエネルギー開発が進む中で、現状変更を目的とした侵略戦争をしている場合ではありません。アンモニアによる発電は二酸化炭素を出さないクリーンなエネルギー開発です。また、炭素を取り込んだコンクリート開発も魅力的だと思います。

 

 私たち木材関係者もCLTや集成材・製材を利用してもらうための努力を惜しまず、脱炭素社会への貢献を通じて、地球温暖化防止に取り組む必要が有ります。

 将来的に世界の人口増に対応出来るような社会を構築し、全ての人が飢餓の無い心豊かな誰にも優しい生活環境が実現することを願っています。

 

(営業部長 吉松 秀徳