10月に入りました。しかし、南国鹿児島はさすがに南国だけあって、昼間は熱中症注意報で「要警戒」が呼びかけられるほどの暑さです。この地方の住人たちから、
A:「こんごろ、あっがねごっなったなぁ。はい、なっ、いっきふいじゃ。」、
B:「まこっじゃ」
C:「じゃっど、じゃっど」
という四季の国NIPPONに暮らす者とは思えない会話が聞こえてくるもの無理からぬことかもしれません。(和訳はページ下。)
ここ肝付で、初秋を体感させてくれるのは、夕方暮れかかる頃に吹く風くらいでしょうか。ビール片手に庭に出て、夕月を見上げながら、涼しい空気に包まれるのいいものです。
天気のいい夕方は、佐藤春夫先生ではないけれど、七輪でも出して秋刀魚など焼いてみようかという気分になってしまう。お隣に気をつかうこともない田舎ならではの気軽さです。
めんどくさがる家人を、おれが焼くからとなだめすかして、秋刀魚やら地元の赤えびやら茸やらを買い出しにやり、自分は七輪のほこりを払って庭に出し、炭をおこして、準備OK。
団扇でぱたぱた七輪に風をやりながら、火相を見ていると、やがてものが届く。まだ明るいうちに焼き始めました。
我が家で愛用の七輪は防油、防水仕様の黒塗り。丈夫なつくりでもう20年は使っているかもしれません。七輪の上に乗っている鋳物の輪っかは「はちりん」と呼ばれています。七の上は八。だからでしょうか?炭火との距離を調節するものです。
火力は、下に見える通風口を風上にむけて、あるいはここから団扇などで風を送って調節する仕組みになっています。脂の少ないものから乗せていく方が煙たくなくていいかもしれません。焼けた順に、はふはふっと口に放りいれて、ビールで流しこめば、それで至福が訪れるのです。厚揚げだのごぼ天だのを乗せる頃には、ビールから焼酎に選手交代しております。最後に秋刀魚の登場で七輪は赤く燃え上がるのでありました。
「あわれ秋風よ」などどこ吹く風。今年も秋刀魚を大変美味しくいただきました。
「やはり秋刀魚は肝付にかぎる」などなどと。
(次は体力を使うぞM田)
A:「こんごろ、あっがねごっなったなぁ。はい、なっ、いっきふいじゃ。」、
B:「まこっじゃ」
C:「じゃっど、じゃっど」
和訳 A:「近頃は、秋がなくなりましたね。春、夏、一気に冬です。」
B:「ほんとですね。」
C:「そうです。そうです。」
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ぽ (木曜日, 24 10月 2019 15:24)
いいいい