クルーズ船「ボレアル号」で行く南極の旅(2)

2019年1月27日(日) 

ボレアル号(Le Boreal)に乗船、出港準備、出航

 18時に乗船、これは日本時間同日午前6時である。家を出たのが日本時間25日午前8時だったから、正味70時間経過している。 

 

ウシュアイア港
ウシュアイア港
ボレアル号 遠景
ボレアル号 遠景

ボレアル号 近景
ボレアル号 近景
ボレアル号 船室
ボレアル号 船室

※ボレアル号の概要

    全長 142.10m   全幅 18m  総トン数 10,944トン

    メインエンジン 2×2300kw  スピード 16ノット

    乗組員 144名

 

 この船に、阪急交通が全国で募集した日本人乗客130名弱が乗り込む。

 


乗船後の避難訓練

 乗船後すぐに船内放送で非常呼集がかかる。船室内に準備されている救命具を身に着けて、廊下に出る。乗組員たちが要所要所に立っており、とりあえず身に着けた救命具をここで直され、次のポイントでまたチェックされ、緊迫した雰囲気の中、D3(三階デッキ)の部屋に集合。

 ここで簡単な説明を受け、船長から Abandon Ship! (総員退去!)の命令。乗組員の誘導で、もう一階下の、救命艇が発着できる場所に移動する。避難訓練終了、首に下げた磁気カードに終了の記録が入力されて、全員が受講したことを確認、間もなく出港ということになった。

 

ポレアル号 出航後船室から港を見る
ポレアル号 出航後船室から港を見る

1月28日(月) 

洋上初日の朝日を見る

 

船内レクチャー 

①9時30分 セミナー1   1時間  

 ・南極上陸について、ゴムボート(ゾディアック)について、スケジュール

  旅行ではなく、「エクスペリエンス(体験)」である、積極的に行動し、おおいに体験をしてほしいと

  強調される。

 ・エクスペリエンスチームの紹介

  獣医、海洋生物・動物学者、クジラ・ペンギンの研究者、などなど 

 ②11時    セミナー2   1時間

    ・南極入門

③16時30分 セミナー3 1時間

 ・きれいな写真の撮り方

 

船室デッキから朝日
船室デッキから朝日
エクスペリエンスチームの紹介
エクスペリエンスチームの紹介


種子等の除去作業

 日本から持ち込んだもので、南極上陸で持参、着用する可能性のある衣服、手袋、マフラー、バッグ、カメラなど、新品で包装してあるもの以外はこの作業が義務付けられる。

 

 南極の環境に影響を及ぼすことが無いよう、エクスペリエンスチームの監督を受けながら、上陸班ごとに衣類等を広げて、真空掃除機の吸い込み口で何度も何度も、吸い取り作業をするのである。終わったら磁気カードに記録される。

 


外套(パルカ)の支給

 頑丈な分厚い外套が支給される。貸与ではなく支給、日本に持ち帰ってもよろしいとのこと、「こんな嵩張るものをなんで持って帰る」と言っていた。結局持って帰ったが。

 


17時40分 「南極収束線に入った!」との船内放送

 時々船内放送がある。説明会など行事の案内や、留意点などの通知であったりする。このニュースも重要なお知らせという雰囲気があった。

 

 南極収束線とは、日本でいえば暖流と寒流がぶつかる海流のようなもののようで、これより南は南極地方であり、南極オキアミが大量に発生するようである。南極収束線に入ると、広い意味で「南極に入った」といえるようである。

 

※南極の定義(インターネットから)

 

 南極(なんきょく、英: Antarctic)とは、地球上の南極点、もしくは南極点を中心とする南極大陸およびその周辺の島嶼・海域(南極海)などを含む地域を言う。

 

 南極点を中心に南緯66度33分までの地域については南極圏と呼ぶ。

 

 南緯50度から60度にかけて不規則な形状を描く氷塊の不連続線である南極収束線があり、これより南を南極地方とも呼ぶ。南極地方には、南極大陸を中心に南極海を含み、太平洋、インド洋、大西洋の一部も属する。

 


船長主催歓迎会

  D3集合室にて

  船長、航海士、機関士、コック長、船医、などの主要スタッフの紹介

  カクテル、歌

 

 D2メインレストランにて、フォーマルディナー

  フルコース、メインディッシュはロブスター

 

昼食
昼食
乗組員紹介 船長、航海士、機関長、医師、コック長など
乗組員紹介 船長、航海士、機関長、医師、コック長など

 

(佐々木 幸久)