荘内南洲神社参詣

 協和木材さん新工場落成式参加の機会があり、久しぶりに山形県に行くことになりました。月曜日が国製協の総会、水曜日が落成式なので、火曜日は時間を自由に出来そうです。

 かねて気になっていた酒田市か鶴岡市まで足を伸ばしてみようかと考えました。「南洲翁遺訓」を編纂されたのが旧荘内藩士の方であると聞き及んでいたので、一度この地を訪問してみたかったのです。

 

 鶴岡市か酒田市かと思いましたが、南洲神社がある酒田市に決めました。酒田市は豪商本間家の事もあり、豊かな街であろうという印象を持っていました。冷たい小雨が降る酒田駅前は、最近の地方のどこの街とも同じようにうら寂しい様子でした。

 

 

 駅の案内所で街の様子や南洲神社のこと、交通の便などを聞き、親切に教えて貰いました。昼をだいぶ回っていたので、手荷物を引きずりながら案内所で聞いた料理屋を訪ね当てました。参詣が終わってからが好ましいのだがと思いつつ、まずは地元のお酒を指定して熱燗二合。

 

 案内所でバスの時刻表も貰っていましたが、タクシーで行くことに。いかにも古都らしい、山折倉庫、本間様旧邸などの横を通り、南洲神社に到着。タクシーを待たせたままの慌ただしい参詣になりました。

 

南洲翁と対話の座像は、荘内藩 臥牛翁菅 実秀 「南洲翁遺訓」の編纂者

 


南洲神社は、鹿児島市内、鹿児島県和泊町、宮崎県都城市、ここ山形県酒田市にある。 

 

荘内南洲神社

 昭和51年、伊勢神宮の古材払い下げを受けて創建される。

 書籍の頒布、毎月人間学講座を開催。

 「南洲翁遺訓」文庫本を製作し、無料配布している。

 

公益財団法人荘内南洲会 南洲神社 理事長 水野 貞吉氏にご案内戴いた。

 

ここで求めた書籍。文庫本の「南洲翁遺訓」は戴いたもの。

(佐々木 幸久)


〔編集追記〕

 鹿児島に熱心な西郷さんファンが多いのは知られていますが、なぜ遠く離れた山形に西郷さんを祀る神社があるのでしょうか。

 

(荘内南洲会発行 南洲神社パンフレットより抜粋)

 南洲神社は南洲翁(西郷隆盛)を祀る神社ですが、鹿児島市、沖永良部島和泊町、宮崎県都城市、そして山形県酒田市にあります。

 明治元年の戊辰戦争で、荘内藩は官軍に激しく抵抗したため厳しい処分を覚悟していましたが、南洲翁の指示により公明正大で極めて寛大な降伏条件の言い渡しを受けました。

   (中略)

 明治3年~8年にかけ荘内藩主酒井忠篤公を先頭に鹿児島を訪れ、南洲翁(西郷)の学びを得ました。学んだ全てを書き残し、明治23年「南洲翁遺訓」として刊行しました。旧荘内藩士たちはこの「南洲翁遺訓」を風呂敷に背負って全国を行脚しながら配布しております。

 

 荘内藩は戊辰戦争での西郷さんの対応にすっかり惚れ込んで、藩主をはじめ藩の有望な若者を数多く薩摩の西郷さんの元に派遣して教えを乞い、その言葉を本にまとめて普及につとめ、後に神社まで創建してしまうという凄い話です。

 来年2018年1月からスタートする大河ドラマが「西郷どん(せごどん)」に決まりました。魅力ある西郷さんが描かれることを期待しています。

  

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コメント: 2
  • #1

    西園靖彦 (火曜日, 13 6月 2017 18:38)

    鹿児島県内の木材関係では、CLT製造関連で先頭を走る山佐木材が在るのに、製材杉製品は宮崎県から大量に流れ込んでいる。山林伐採後の植林率は全国で最下位との話。この歯車のずれ解消に早く手を打たないと、他県林材業界との格差が拡大するばかりだ。それには大型の木造建築事例を増やす政策に期待するのだが。掛け声だけの県内木造建築の振興策と実績状況では、隣県との格差がつくばかりではと心配する。植林政策も重要だが、それ以上に公共木造建築事例を倍増する事で木材への関心を高め、その影響を利用し、植林への関心を高める運動を推進して行く必要が有ると思う。「消費側からモノを考えるのが、需要量拡大の基本」と言われるのに。何とかしましょう。

  • #2

    伊知地容敏 (金曜日, 16 6月 2017 09:51)

    私も十数年前、この南洲神社を訪ねました。近くの会館で、維新当時に長州中心の官軍は太平洋沿い、薩摩中心の軍勢は日本海沿いに会津に進軍したこと、薩摩軍は日本海側を進みましたが薩軍は秩序のとれた進軍で、地元の人々に西郷さんを認識(尊敬)する動きが出たこと、ひいては”10年の戦”に薩軍に投じるグループのあったことの説明を聞きました。鹿児島市内の南洲神社にはこの記念碑が立っております。機会があれば立ち寄ってみては如何でしょうか。
    懐かしく拝読しました。