M田次長のぶらり肝付町の旅・荒瀬ダムと肝付町の農業

皆様明けましておめでとうございます。今年も肝付町を中心にぶらりとしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

ひつじ年は穏やかな動きの年と言われているようですが、肝付においては経済の流れに案外動きのある年になりそうな気がします。


高速道路の鹿屋までの開通をメルマガ元旦号で紹介しました。それに加えて今年は、肝付町の主要産業である農業が大きな転換点を迎えることになりそうです。それは、平成9年度に着手された肝属中部農業水利事業荒瀬ダムの完成を迎え、今年から肝付町から鹿屋市吾平町にかけての広大なシラス台地の畑に悲願であった農業用水の配水が開始されるのです。

2015年1月13日 荒瀬ダム 下流川からの堤体の姿
2015年1月13日 荒瀬ダム 下流川からの堤体の姿
※肝属中部農業水利事業は、畑地かんがい用水の水源として肝付町波見に荒瀬ダムを建設し、パイプラインによって、肝付町(高山地区)、鹿屋市(吾平地区、鹿屋地区)の1,537haの畑に用水を供給する事業です。鹿児島県が実施する畑地かんがいの施設整備の事業と力を合わせ、大隅地域を日本の食料基地にするために。

九州農政局 肝属中部農業水利事業所HPより引用)

 

肝付町では、この畑灌事業の進捗に合わせて、昨年10月に設立された一般財団法人 肝付町農業振興センター(農業公社)がいよいよ本格稼働を開始するとの情報を得ましたので、お話を聞きに行ってきました。対応いただいたのは、竹之下事務局長と大窪業務グループ長で、お忙しい中しっかりご説明下さいました。

センターの主な事業は、以下の4つの柱で構成されています。

  1. 就農者育成に関する研修を行う
  2. 農地の効率的な利用に向け、農地を集積する
  3. 農業用機械の受委託の促進
  4. 農繁期の人での供給をサポートする

1.の就農者育成については、この1月から第一期研修生の募集をし、7月から研修がスタート。灌漑配水が最初に始まる地区に実証用ハウスを設置し、いんげんと新ごぼうの生産を主に、たまねぎ、きゅうり、スナップえんどうなど11種の野菜を希望者に実習させるというプログラムです。

また、これらの野菜は、

  • 強制暖房がいらないので、初期の設備投資が低く抑えられる
  • 栽培が比較的容易
  • 市場調査で引き合いが強いものから当地にあったものを選ばれたそうです。

また、就農に関する補助金等の検討もそれぞれの就農希望者別に細かく検討されており、研修生は、就農後5年後には耕作面積80アールで約330万円の農業所得を見込む計画が立っています。(家族労働費は別途で)

さらに、2.の利用農地の集積については今後高齢化が進む上では避けられない課題であり、生産効率の上で最も必要なことになるでしょう。

農業振興センターの取組には、灌漑用水の利用で、サツマイモか畜産用の牧草の栽培が主だったこの地域の畑作から抜け出して、付加価値の高い野菜の生産を定着させていこうという明確な目的が打ち出されています。

現在事務局長を先頭に、精鋭7名で実施準備に当たられています。新たな肝付名産作物が市場に並ぶ日が楽しみでなりません。

(M田)